Amazon 広告の入札額・配信スケジュールを自動最適化する
広告最適化の Amazon 向けカード(入札額・掲載枠入札・配信スケジュール・Amazon DSP の配信停止の提案)と、粗利率から検索広告の入札目標を自動計算するカードの設定手順、目標 ACoS を粗利率から決める方法、自動適用の止め方を説明します。
著者: Cascade
広告最適化の Amazon 向けカードを使うと、目標 ACoS に合わせた入札額・掲載枠の入札調整率の自動調整、成果の出ていない時間帯を止める配信スケジュールの提案、Amazon DSP の広告グループの停止の提案を受け取れます。あわせて、粗利率から Google広告・Yahoo!広告 検索の入札目標を毎週計算するカードも、同じ「自動適用」のしくみで動きます。左メニューの[広告最適化]から開きます。
できること
カード | 対象 | 動き | 頻度・反映 |
|---|---|---|---|
入札額最適化 | Amazon スポンサープロダクトのキーワード・商品ターゲット、Amazon DSP の広告グループの基本入札額 | 目標 ACoS に近づくよう入札額を調整します | スポンサープロダクトは毎日・自動適用。Amazon DSP は承認制 |
掲載枠入札最適化 | 同じキャンペーンの掲載枠(検索結果の最上部・商品ページ・その他)ごとの入札調整率 | 成果の良い掲載枠の調整率を上げ、悪い掲載枠を下げます | 毎週・自動適用 |
配信スケジュール最適化 | Amazon広告のキャンペーン | 時間帯・曜日別の成果から、成果の出ていない時間帯を止めるスケジュールを提案します | 毎週提案・承認制 |
配信停止の提案 | Amazon DSP の広告グループ | 購入が 0 件、または ACoS が目標を大きく超える広告グループの停止を提案します | 承認制 |
入札目標の自動計算 | Google広告・Yahoo!広告 検索のスマート入札キャンペーン | 粗利率と実績から目標 ROAS/目標 CPA を計算します | 毎週・自動適用(承認が必要な提案はカードで確認) |
ご利用にあたっての前提
Business プランでご利用いただけます。
設定の変更と提案の承諾は、オーナー・管理者が行えます。入札目標の提案内容を開けるのも、オーナー・管理者です。
スポンサープロダクト向けのカードは Amazon広告の連携、Amazon DSP 向けの提案は Amazon DSP の広告主の連携が必要です。
配信スケジュール最適化は、直近 4 週間の時間帯別の実績が 3 週間分以上そろったキャンペーンに提案が届きます。
入札額最適化・掲載枠入札最適化を始める
1. 目標 ACoS を設定する

「入札額最適化」カードの[設定]を押します。稼働中の Amazon スポンサープロダクト キャンペーンが一覧表示されます。最適化したいキャンペーンごとに目標 ACoS(広告費 ÷ 広告経由売上)を % で入力し、[保存]を押します。入力できるのは 0 より大きく 200 以下の値です。設定したキャンペーンだけが、入札額と掲載枠入札の最適化対象になります。同じ目標 ACoS は、[広告設定]>[キャンペーン管理]の「目標数値」列からも設定できます。
ACoS の目安は商品の粗利率です。粗利率と同じ値が損益分岐(利益ゼロ)で、それより低くするほど利益重視になります。迷ったら粗利率より 1〜2 割低い値から始めてください。商品ごとに粗利率を設定している場合は、手入力の代わりに「粗利率から自動」で目標 ACoS を Cascade に計算させることもできます(次の項を参照)。
目標 ACoS を粗利率から自動で決める

[広告設定]>[キャンペーン管理]で、対象キャンペーンの「目標数値」列を押して「目標ACoSを設定」画面を開き、「目標ACoSの決め方」で[粗利率から自動]を選びます(既定は[手入力])。
Cascade は、[EC]>[商品管理]で設定した商品ごとの粗利率と、直近 30 日にそのキャンペーンで広告した商品の売上構成(売上がない場合はクリック構成)から実効粗利率を求め、目標 ACoS を計算します。画面には「実効粗利率 ◯% → 目標ACoS ◯%」と、構成する商品ごとの構成比・粗利率・粗利率の出所(商品の設定/一律/未設定)が表示されます。
粗利率が未設定の商品が含まれる、直近 30 日に広告実績がない、売上・クリックがともに 0 のいずれかに当たると計算できず、保存もできません。表示された理由に従って[商品管理]で粗利率を設定するか、「入札目標の自動計算」カードの[設定]で一律の粗利率を設定してください。
保存後は毎日再計算され、最新の値が目標 ACoS として使われます。粗利率を変えた場合、入札額は翌日の計算から、掲載枠の入札調整率は次回の週次計算から反映されます。
設定したキャンペーンは、キャンペーン管理の「目標数値」列と「入札額最適化」カードの[設定]一覧に、値と「自動(粗利率)」の表示が付きます。値の変更は「目標数値」列から行います([設定]一覧では変更できません)。
「自動(粗利率)・停止中」と表示されたとき — 商品の粗利率が外された、広告する商品が入れ替わって粗利率未設定の商品が含まれた、などの理由で目標 ACoS を計算できなくなった状態です。停止中のあいだ、そのキャンペーンの入札額と掲載枠の最適化は行われません(設定は残り、古い値で最適化を続けることはありません)。表示された不足を解消すると、翌日以降の計算から自動で再開します。
2. 初回のお知らせを確認する

設定後の最初の分析で、AI が入札額の変更内容をお知らせします。自動適用は、入札額は翌日の提案分から、掲載枠は次回の提案分から始まります。提案画面には、キーワード・ターゲットごとの「提案時点の入札額」「提案の入札額」と、直近の「クリック」「費用」「広告売上」「実績ACoS」「目標ACoS」が表示されます。
入札額は、直近 30 日の実績から 1 回につき 0.8〜1.2 倍の範囲で調整します。クリックが 10 件に満たないキーワードは調整しません。クリックが 20 件以上あって購入が 0 件のキーワードは 0.8 倍に下げます。30 日の累計では、元の入札額の 1/2〜2 倍を超えて動かしません。

掲載枠入札の提案画面には、掲載枠ごとの調整率の変化(◯% → ◯%)と、クリック・広告費・CV・売上・ACoS、入札戦略との掛け合わせで効く「最大実効倍率」が表示されます。
3. 自動適用の結果を確認する
適用した変更は、[広告設定]>[キャンペーン管理]の「変更履歴」タブで確認できます。適用済みの提案を開くと、「適用済み: ◯件」と、そのうち Cascade が自動適用した件数が表示されます。
止めるには
[設定]で該当キャンペーンの目標 ACoS を空欄にして保存します。未承認の提案も取り消されます。
配信スケジュール最適化を使う

「配信スケジュール最適化」カードに「提案あり」と表示されたら、[提案内容]を開きます。時間帯ごとのクリック・広告費・CV と、「停止候補」の時間帯(最大 12 時間)、「対象期間」が表示されます。
内容を確認し、承諾する行を選んで[配信スケジュールを適用]を押します。キャンペーンごとにスケジュールが作られ、停止時間帯になるとキャンペーンを一時停止し、時間帯が終わると再開します(反映まで最大 30 分)。Amazon広告コンソールにはスケジュールとして表示されません。
承諾済みのスケジュールは、[広告設定]>[キャンペーン管理]の「配信スケジュール」タブで一覧でき、有効/無効の切り替えと削除ができます。無効化・削除すると、Cascade が止めていた配信は元に戻ります。
特定のキャンペーンで提案を受け取りたくない場合は、提案画面の[今後このキャンペーンでは提案しない]を選びます。解除は同じ「配信スケジュール」タブから行えます。
Amazon DSP の提案を使う
Amazon DSP の広告主を連携していると、「入札額最適化」カードの[設定]に「Amazon DSP のキャンペーン」の区分が加わります。キャンペーンは、Amazon DSP の管理画面で以前「オーダー」と呼ばれていた単位です。提案は、その下の広告グループ(旧称: ラインアイテム)ごとに出ます。
売上を目標にしているキャンペーンに目標 ACoS を設定すると、広告グループの基本入札額(入札の下限)の提案が「入札額最適化」に届きます。売上を目標にしないキャンペーンには設定できません。
「停止の提案」を[受け取る]にすると、成果の出ていない広告グループの停止の提案が「配信停止の提案」カードに届きます。理由は「購入が0件」または「ACoSが目標の◯倍以上」です。行ごとに「停止する」「見送る」を選んで[実行する]を押します。見送った行は 30 日間、再提案しません。
Amazon DSP の提案は自動では反映されません。毎回、承認が必要です。停止した広告グループの再開は、Amazon DSP の管理画面で行います。キャンペーンで配信中の広告グループが最後の 1 件になる場合は停止しません。
目標 ACoS を解除すると、停止の提案の設定も解除されます。
入札目標の自動計算を使う

「入札目標の自動計算」カードの[設定]で、「粗利率(%)」を入力します(プロダクト全体の一律設定・0 より大きく 100 以下)。商品ごとの粗利率は[EC]>[商品管理]で設定できます(商品管理で商品ごとの粗利率を設定する)。この一律の粗利率は、Amazon の目標 ACoS「粗利率から自動」でも、商品ごとの粗利率が未設定の商品に使われます。
「LTV を比べる日数」(30・90・180・365 日、標準 90 日)で、キャンペーンごとのリピートの差を目標に反映する期間を選べます。長くするほど比べられる顧客が減り、短くするほどリピートの差が出にくくなります。
CV が問い合わせ・リードなど金額を持たない場合は、受注データ(CRM・CSV・EC)を連携すると、受注単価 × 受注率から自動で算出します。獲得から一定期間が経ったリードに紐づく受注が 10 件以上必要です。
設定後、AI が毎週、粗利率と実績から目標 ROAS/目標 CPA を計算し、Google広告・Yahoo!広告 検索のスマート入札キャンペーンへ適用します。カードは「自動適用中」と表示されます。
目標 CPA をもとに「緩める」「締める」を判断した提案は、自動では適用されず「承認待ち」としてカードに表示されます。[提案内容]で「今の値 → 推奨値」と「理由」を確認し、[承認する]を押します。承認の期限は 72 時間で、過ぎた提案は反映されません。
適用内容は「変更履歴」タブで確認できます。
止めるには、粗利率の設定を外します。
関連機能
競合価格の検知による入札提案 — [EC]>[価格管理]のウォッチリストに登録した競合商品の値下げなどを検知すると、その商品ページに出している広告の入札額を、競合が安い間だけ 20% 下げる提案が「入札額最適化」に届きます。この提案は承認制で、競合の価格が戻ると未判断の提案は失効します(価格管理で Amazon の自社価格と競合価格を管理する)。
セール期間に合わせた予算提案 — Amazon の売上を連携していると、クーポン・タイムセール・価格割引の対象商品を広告しているキャンペーンについて、開始 3 日前から日予算の増額提案が「予算最適化」に届きます(予算最適化を使う)。
プレースメント最適化 — Google広告・Meta広告・Microsoft広告・Yahoo!広告 ディスプレイの配信面の除外提案です(プレースメント分析・除外とは)。
こんなときは
症状 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
カードに「要設定」と表示される | 目標 ACoS または粗利率が未設定 | カードの[設定]から入力してください |
入札額が変わらない | 設定直後で初回のお知らせ前、またはクリックが 10 件に満たない | 翌日以降にご確認ください。実績が少ない間は変更されないことがあります |
目標数値に「自動(粗利率)・停止中」と表示される | 粗利率が未設定の商品が広告に含まれる、または直近 30 日の実績がなく目標 ACoS を計算できない | 表示された理由に従って[商品管理]で商品の粗利率を設定するか、「入札目標の自動計算」の[設定]で一律の粗利率を設定してください。解消後、翌日以降に自動で再開します |
「粗利率から自動」を選んでも保存できない | 粗利率未設定の商品がある、または直近 30 日に広告実績がない | 画面の理由を確認して粗利率を設定するか、実績が貯まってから再度お試しください。それまでは[手入力]で設定できます |
配信スケジュールの提案が届かない | 時間帯別の実績が 3 週間分そろっていない | Amazon広告の連携後、実績が蓄積されるまでお待ちください |
Amazon DSP のキャンペーンに目標 ACoS を設定できない | 売上を目標にしないキャンペーン、または広告主の連携が外れている | 売上を目標にするキャンペーンだけが対象です。連携が外れている場合は[外部連携]で確認してください |
入札目標の提案が「反映せず」になる | 承認の期限(72 時間)を過ぎた、または管理画面で目標値・入札戦略が変わった | 次の提案をお待ちください。「承認待ちのまま」の場合は、もう一度承認できます |

