Google広告とは?種類・費用・始め方まで完全ガイド【2026年版】

Google広告とは?種類・費用・始め方まで完全ガイド【2026年版】

Google広告とは?種類・費用・始め方まで完全ガイド【2026年版】

Google広告とは、Google検索の検索結果やYouTube、Gmail、Googleと提携するウェブサイト・アプリなど、Googleが持つ広告配信面に出稿できる広告サービスの総称です。2018年7月24日に「Google AdWords」から名称変更され、現在は検索・P-MAX・デマンドジェネレーション・ディスプレイ・ショッピング・動画・アプリという7つのキャンペーンタイプを、1つの管理画面から目的や予算に応じて使い分けられます。本記事では、キャンペーンタイプごとの違いから費用と課金の仕組み、始め方、運用の基本、AIを使った改善の考え方までを実務視点で解説します。

Google広告の7つのキャンペーンタイプ一覧

Google広告 ヘルプ「適切なキャンペーン タイプを選択する」などで案内されている主要なキャンペーンタイプは、次の7つに整理できます。ホテル広告や電話専用キャンペーンなど特定業種向けのタイプは対象外とし、多くの企業が実際に検討する7タイプに絞って一覧にしました。どのタイプも、ビジネスの目的(販売促進なのか、認知拡大なのか、アプリ利用の促進なのか)と、配信したい広告フォーマット(テキストなのか、画像・動画なのか)の組み合わせで向き不向きが決まります。

キャンペーンタイプ

主な配信面

こんな時に使う

検索

Google検索結果ページ

商品・サービスを能動的に検索しているユーザーにテキスト広告でリーチしたいとき。基本はリスティング広告とはで解説しています。

P-MAX

検索・ディスプレイ・YouTube・Gmail・マップなど横断

1つのキャンペーンで複数チャネルに横断配信し、コンバージョン最大化をAIに任せたいとき。詳しくはP-MAXキャンペーンとはで解説しています。

デマンドジェネレーション

YouTube(ショート含む)・Discover・Gmail・ディスプレイネットワーク

まだ積極的に検索していない層に、ビジュアル訴求で新しい需要を喚起したいとき。詳しくはデマンドジェネレーションとはで解説しています。

ディスプレイ

YouTubeやGmailを含む多数の提携ウェブサイト・アプリ(GDN)

潜在層への認知拡大やリマーケティングをバナー・動画で行いたいとき。詳しくはGDNとはで解説しています。

ショッピング

Google検索結果・ショッピングタブ・画像検索など

ECサイトの商品在庫をGoogle Merchant Centerのフィードから広告として出したいとき。詳しくはGoogleマーチャントセンターとはで解説しています。

動画

YouTubeおよびGoogle動画パートナーのサイト・アプリ

動画クリエイティブで認知獲得から比較検討、行動喚起までを狙いたいとき。YouTube広告の記事も参考になります。

アプリ

Google検索・Google Play・YouTube・Gmail・ディスプレイネットワークなど横断で自動配信

アプリのインストール数や、インストール済みユーザーのアプリ内アクションを増やしたいとき。

表内の「ディスプレイ」は現在、仕組みが変わりつつある点に注意が必要です。Google広告 ヘルプ「Google ディスプレイ広告キャンペーンをデマンド ジェネレーションに移行する」によると、2026年6月から単独の「ディスプレイキャンペーン」をデマンドジェネレーションへ統合する移行が段階的に始まっており、新規のディスプレイキャンペーンは今後デマンドジェネレーションの中でのみ作成できる仕組みに移行しています。既存のディスプレイキャンペーンは移行が完了するまで編集を続けられ、対象のキャンペーンは順次自動的にデマンドジェネレーションの「GDNキャンペーン」へ移行される予定です。ディスプレイネットワークへの配信自体がなくなるわけではなく、キャンペーンの作成方法・管理場所が変わる過渡期にあるという理解が実務上は重要です。

表内の「ショッピング」についても補足します。Google広告 ヘルプ「ショッピング広告について」によると、小売業者はGoogle Merchant Centerのフィードを使って、P-MAXキャンペーンまたは単体のショッピングキャンペーンのいずれかを通じて商品広告を出稿できるとされています。P-MAXは複数チャネルへの横断配信を自動化したい場合に、単体のショッピングキャンペーンは商品グループ単位で入札や配信状況を細かく管理したい場合に向いています。このように、Google広告のキャンペーンタイプは互いに独立した選択肢というより、目的に応じて重なり合う部分もある点を踏まえて選ぶことが大切です。

目的別の選び方

7タイプは、大きく3つの軸で考えると選びやすくなります。

  • 顕在層の刈り取り:すでに検索意図や購買意欲があるユーザーが対象なら、検索とショッピングが軸になります。ユーザーが実際に入力する検索語句を起点に配信するため、キーワードの選び方が成果を大きく左右します。

  • 潜在層への認知・需要喚起:まだ積極的に検索していない層にリーチするなら、ディスプレイ・動画・デマンドジェネレーションが軸になります。いずれも画像や動画といったビジュアル素材の質が配信効果を左右するため、クリエイティブへの投資が欠かせません。

  • 横断・自動化:チャネルごとに広告や配信設定を作り込む工数を抑えつつ、複数チャネルを横断して成果を最大化したいなら、P-MAXが選択肢になります。ただしP-MAXはGoogle AIが配信面やクリエイティブの組み合わせを自動で判断する分、検索キャンペーンのようにキーワード単位・プレースメント単位で配信状況を細かく管理することはできません。

アプリの普及やエンゲージメント向上が目的の場合は、アプリキャンペーンを検討します。実際の運用では、検索で顕在層を刈り取りながら、P-MAXやデマンドジェネレーションで潜在層にもアプローチするなど、複数タイプを組み合わせるケースが一般的です。どのタイプも最初から予算を大きく張るのではなく、小さく始めて配信結果を見ながら予算配分を調整していくと、無駄な費用を抑えられます。

Google広告の費用と課金の仕組み

Google広告 ヘルプ「Google 広告の定義」によると、Google広告には出稿の最低利用額がなく、広告主が予算を自由に設定・管理できます。費用が発生する主なタイミングは、広告がクリックされたとき(CPC課金)と、広告が一定回数表示されたとき(CPM課金)の2種類です。検索やショッピングなど成果に直結させたいキャンペーンではCPC課金、認知拡大が目的のディスプレイや動画キャンペーンではCPM課金が使われる場面が多くなります。それぞれの計算式や課金方式の使い分けは、CPC(クリック単価)とはCPMとはの記事で詳しく解説しています。

日々の消化額にも仕組みがあります。Google広告 ヘルプ「1 日の平均予算について」によると、ほとんどのキャンペーンでは1日の費用の上限は「1日の平均予算」の2倍、1か月の費用の上限は1日の平均予算の30.4倍とされています。検索需要が多い日に配信を厚くし、少ない日に控えることで、月単位で見れば設定した予算の範囲に収まる仕組みです。日によって費用にばらつきが出ても、月間の請求額が平均予算×30.4を超えることはありません。検索とP-MAXなど複数のキャンペーンタイプを同時に運用する場合は、キャンペーンごとに予算の上限を設定できるため、成果の出ているタイプに予算を寄せたり、新しく試すタイプには少額から様子を見たりといった配分の調整がしやすくなります。

実際にどの広告がいくらで配信されるかは、広告主同士のオークションで決まります。掲載順位を決める「広告ランク」は、入札単価や広告の品質など複数の要素をもとに算出される仕組みで、詳しい算出要素はCPC(クリック単価)とはの記事にまとめています。管理画面に表示される品質スコアはあくまで改善状況を確認するための診断指標で、オークション自体はリアルタイムに評価された広告の品質を使って行われます。品質を高めるほど、同じ入札単価でも上位に表示されやすくなったり、クリック単価を抑えられたりする点は、費用を考えるうえで押さえておきたいポイントです。

Google広告の始め方

Google広告は、アカウント開設からコンバージョン設定、キーワード選定、広告の作成・審査という順番で準備を進めると迷いにくくなります。途中の順番を入れ替えても配信自体は可能ですが、コンバージョン設定を後回しにすると、配信を始めてから成果の計測ができない期間が生まれてしまうため、この順序で進めるのがおすすめです。

1. アカウントを開設する

Google広告 ヘルプ「Google 広告アカウントを作成する」によると、アカウント開設ではビジネス名や自社サイトのURLといったビジネス情報を入力し、必要に応じてYouTubeチャンネルやGoogleビジネスプロフィールなど既存のアカウントを連携したうえで、請求先の国・タイムゾーン・支払い方法などの支払い情報を設定します。キャンペーンを作成せずにアカウントだけを開設することも可能です。

アカウント開設時には「スマートモード」と「エキスパートモード」のいずれかを選ぶことになります。Google広告 ヘルプ「スマートモードとエキスパート モードについて」では、スマートアシストキャンペーンはスマートモードでのみ作成でき、スマートモードを使用していない広告主はそれ以外のさまざまなキャンペーンタイプを作成できるとされています。検索・P-MAX・ディスプレイなど本記事で紹介したキャンペーンタイプを扱うにはエキスパートモードを選ぶ必要があり、スマートモードのアカウントも後からエキスパートモードに切り替えられます。本格的に運用する予定であれば、最初からエキスパートモードを選んでおくと手戻りが少なくなります。

複数のブランドやクライアントのアカウントをまとめて管理する場合は、MCC(マイクライアントセンター)アカウントの活用も検討します。MCCを使うと、個別のGoogle広告アカウントにログインし直すことなく、1つの画面から複数アカウントの状況を横断的に確認できます。MCCの設計や運用のポイントはGoogle MCCアカウントの設計と運用の記事で解説しています。

2. コンバージョンを設定する

キャンペーンを配信する前に、何を成果(コンバージョン)とみなすかを決めて計測できる状態にしておくことが重要です。Google広告 ヘルプ「コンバージョン目標について」では、コンバージョンアクションは「購入」「コンタクト」「リードフォームの送信」といった意味のあるカテゴリにまとめられ、キャンペーンの目標に応じてどのカテゴリを重視するかを選べるとされています。ECサイトなら購入完了、BtoBや店舗ビジネスなら問い合わせ送信や資料請求といったアクションをコンバージョンとして設定し、サイトのタグと連携させておくことで、キャンペーンタイプを問わず自動入札やレポートの精度が上がります。タグの設定でつまずきやすいポイントはGoogleタグマネージャーの記事で、コンバージョンデータをもとにした分析の進め方はGA4の記事で解説しています。

3. キーワードを選ぶ

検索キャンペーンを運用する場合は、コンバージョン設定の次にキーワード選定を行います。Googleキーワードプランナーで検索ボリュームや競合性、クリック単価の目安を確認しながら、自社の商品・サービスに合ったキーワードを洗い出します。基本的な使い方はキーワードプランナーの使い方、検索ボリュームの大きいキーワードだけに頼らない選定の考え方はリスティング広告のキーワード選定の記事で詳しく解説しています。なお、P-MAXやデマンドジェネレーションはキーワードではなく、画像・動画・テキストなどのアセットとコンバージョン目標を軸に設定する仕組みのため、このキーワード選定の工程は主に検索キャンペーンが対象になります。

検索キャンペーンでは、選んだキーワードをどこまで厳密にユーザーの検索語句と一致させるかを「マッチタイプ」で調整します。Google広告 ヘルプ「キーワードのマッチタイプについて」によると、キーワードをそのまま入力するだけで適用される「インテントマッチ」が最も広い範囲をカバーするデフォルトのマッチタイプで、二重引用符で囲む「フレーズ一致」(例:"テニス シューズ")、角かっこで囲む「完全一致」(例:[赤いシューズ])の順に対象範囲が絞られます。配信を広げたい段階か、絞り込んで効率を高めたい段階かに応じて使い分けます。

4. 広告を作成し、審査を通す

キーワードや配信対象の設定と並行して、広告見出しや説明文、画像・動画といったクリエイティブを用意します。作成した広告やアセットは自動的に審査にかけられ、Google広告 ヘルプ「広告の審査プロセスについて」では、多くの広告は1営業日以内に審査が完了するとされています。内容によっては2営業日以上かかることもあり、審査中は「審査中」、合格すると「有効」、ポリシー違反があると「不承認」というステータスで確認できます。不承認になった場合は、指摘された箇所を修正して再申請すれば、再度審査が行われます。

Google広告 運用の基本

品質スコアを高める

配信を始めたあとは、品質スコアを構成する推定クリック率・広告の関連性・ランディングページの利便性を継続的に見直します。検索広告であれば広告文とキーワード・ランディングページの一貫性を高めること、P-MAXやデマンドジェネレーションであればアセットの組み合わせを充実させることが、品質改善につながります。品質スコアが低いキーワードや広告グループから優先的に見直すと、限られた運用工数でも効率よく改善を進められます。品質スコアと費用の関係はCPC(クリック単価)とはの記事でも詳しく扱っています。

除外設定でムダな配信を減らす

成果につながりにくい配信を減らすには、除外設定の運用も欠かせません。検索キャンペーンでは自社に関係のない検索語句を除外キーワードとして登録し、ディスプレイやデマンドジェネレーションでは配信先のウェブサイト・アプリを除外プレースメントとして絞り込みます。過去に一定のアクションを取ったユーザーを除外オーディエンスとして設定すれば、すでに購入済みの顧客への重複配信を抑えることもできます。除外に加えて、デバイス・地域・曜日や時間帯ごとの成果の差が大きい場合は、入札単価調整でメリハリをつける方法もあります。定期的に検索語句レポートや配信先レポートを確認し、成果につながっていない箇所を洗い出す運用を習慣化することが大切です。

レポートで効果を可視化する

キャンペーンタイプごとに指標の見方が異なるため、定期的なレポートで状況を把握することが必要です。クリック数・コンバージョン数といった基本指標に加えて、キャンペーンタイプ別・デバイス別の内訳を確認すると、次にどこを改善すべきかが見えてきます。検索キャンペーンでは、表示機会に対してどれだけ広告を表示できたかを示す「インプレッションシェア」も、予算不足やランク不足を見分ける指標として役立ちます。レポートに入れるべき指標や自動化の進め方は広告レポートの作り方の記事で解説しています。

AIを活用した運用改善

Google広告自体のAI活用

Google広告は、P-MAXやデマンドジェネレーションのように配信面やクリエイティブの組み合わせをGoogle AIが最適化するキャンペーンタイプに加えて、入札面でも自動化が進んでいます。Google広告 ヘルプ「スマート自動入札について」では、目標アクション単価・目標広告費用対効果・コンバージョン数の最大化といった、Google AIがオークションのたびにリアルタイムで入札単価を調整するスマート自動入札が案内されています。手動での入札調整の手間を減らせる一方、正しく機能させるにはコンバージョンデータの精度と一定の学習期間が前提になります。

広告文の作成自体もAIが支援します。検索キャンペーンで使う「レスポンシブ検索広告」は、Google広告 ヘルプ「レスポンシブ検索広告について」によると、最大15個の広告見出しと4つの説明文を登録しておくと、検索語句に応じて効果的な組み合わせをGoogleが自動的にテストし、表示するというものです。すべての組み合わせに表示したい文言がある場合は、見出しや説明文の位置を固定することもできます。

外部ツールによる運用の効率化

Google広告単体でも自動化は進んでいますが、実際の運用ではGoogle広告以外の媒体もあわせて管理し、キーワードの見直しや媒体間の予算配分を横断的に判断する場面が多くあります。広告運用AIエージェント「Cascade」のように、Google広告を含む複数の広告媒体を横断してキーワードの最適化や予算配分の調整を行い、媒体ごとに分散しがちな管理を一元化できるツールを組み合わせることで、こうした運用の手間を軽減できる場合があります。

よくある質問

Google広告を検討する際によく聞かれる質問を3つ取り上げます。

Google広告とGoogle AdWordsは何が違いますか?

名称が異なるだけで、サービス自体は同じものです。Google広告 ヘルプ「Google AdWords は「Google 広告」という名称に変わりました」によると、2018年7月24日に「Google AdWords」から「Google広告」へとブランド名が変更され、管理画面や請求書類の表記、ヘルプセンターのURLなどが一新されました。古い書籍や記事で「AdWords」という表記を見かけても、現在のGoogle広告を指していると考えて問題ありません。管理画面のURLも「adwords.google.co.jp」から「ads.google.co.jp」に変わっているため、古いブックマークからアクセスできない場合は、URLの変更が原因であることが多いです。

Google広告はいくらから始められますか?

Google広告には出稿の最低利用額が設定されておらず、広告主が自分で予算の上限を決めて配信できます。ただし、あまりに少額だとオークションで競合に負けやすく、コンバージョン数の最大化のようなスマート自動入札は十分な学習データが集まらず機能しにくくなります。まずは目標とするコンバージョン数から逆算して、無理のない予算を設定するのが現実的です。運用を始めてから数週間は、想定どおりの単価やコンバージョン数になっているかをこまめに確認し、必要に応じて予算やキーワードを調整する期間として見込んでおくと、立ち上げ時の失敗に気づきやすくなります。

どのキャンペーンタイプを選べばいいですか?

目的で選ぶのが基本です。今すぐ客を狙うなら検索、EC在庫を売るならショッピング、認知拡大やまだ検索していない層へのアプローチならディスプレイ・動画・デマンドジェネレーション、複数チャネルへの横断配信を効率化したいならP-MAX、アプリの利用を増やしたいならアプリキャンペーンが軸になります。迷う場合は、本記事のキャンペーンタイプ一覧を参考に、まずは1〜2タイプから始めて成果を見ながら広げていく進め方がおすすめです。複数のタイプを並行して運用する場合は、同じユーザーに広告が重複して表示されすぎていないか、除外設定とあわせて確認すると無駄な配信を防げます。

あわせて読みたい: 検索キーワードのマッチタイプの使い分けは「インテントマッチとは(マッチタイプ完全ガイド)」、保有する顧客リストを広告のターゲティングに活用する方法は「カスタマーマッチとは」で解説しています。

関連記事: Google広告のキャンペーンをインポートして配信面を広げられる「Microsoft広告とは」の解説もあわせてご覧ください。

Google広告とは、Google検索の検索結果やYouTube、Gmail、Googleと提携するウェブサイト・アプリなど、Googleが持つ広告配信面に出稿できる広告サービスの総称です。2018年7月24日に「Google AdWords」から名称変更され、現在は検索・P-MAX・デマンドジェネレーション・ディスプレイ・ショッピング・動画・アプリという7つのキャンペーンタイプを、1つの管理画面から目的や予算に応じて使い分けられます。本記事では、キャンペーンタイプごとの違いから費用と課金の仕組み、始め方、運用の基本、AIを使った改善の考え方までを実務視点で解説します。

Google広告の7つのキャンペーンタイプ一覧

Google広告 ヘルプ「適切なキャンペーン タイプを選択する」などで案内されている主要なキャンペーンタイプは、次の7つに整理できます。ホテル広告や電話専用キャンペーンなど特定業種向けのタイプは対象外とし、多くの企業が実際に検討する7タイプに絞って一覧にしました。どのタイプも、ビジネスの目的(販売促進なのか、認知拡大なのか、アプリ利用の促進なのか)と、配信したい広告フォーマット(テキストなのか、画像・動画なのか)の組み合わせで向き不向きが決まります。

キャンペーンタイプ

主な配信面

こんな時に使う

検索

Google検索結果ページ

商品・サービスを能動的に検索しているユーザーにテキスト広告でリーチしたいとき。基本はリスティング広告とはで解説しています。

P-MAX

検索・ディスプレイ・YouTube・Gmail・マップなど横断

1つのキャンペーンで複数チャネルに横断配信し、コンバージョン最大化をAIに任せたいとき。詳しくはP-MAXキャンペーンとはで解説しています。

デマンドジェネレーション

YouTube(ショート含む)・Discover・Gmail・ディスプレイネットワーク

まだ積極的に検索していない層に、ビジュアル訴求で新しい需要を喚起したいとき。詳しくはデマンドジェネレーションとはで解説しています。

ディスプレイ

YouTubeやGmailを含む多数の提携ウェブサイト・アプリ(GDN)

潜在層への認知拡大やリマーケティングをバナー・動画で行いたいとき。詳しくはGDNとはで解説しています。

ショッピング

Google検索結果・ショッピングタブ・画像検索など

ECサイトの商品在庫をGoogle Merchant Centerのフィードから広告として出したいとき。詳しくはGoogleマーチャントセンターとはで解説しています。

動画

YouTubeおよびGoogle動画パートナーのサイト・アプリ

動画クリエイティブで認知獲得から比較検討、行動喚起までを狙いたいとき。YouTube広告の記事も参考になります。

アプリ

Google検索・Google Play・YouTube・Gmail・ディスプレイネットワークなど横断で自動配信

アプリのインストール数や、インストール済みユーザーのアプリ内アクションを増やしたいとき。

表内の「ディスプレイ」は現在、仕組みが変わりつつある点に注意が必要です。Google広告 ヘルプ「Google ディスプレイ広告キャンペーンをデマンド ジェネレーションに移行する」によると、2026年6月から単独の「ディスプレイキャンペーン」をデマンドジェネレーションへ統合する移行が段階的に始まっており、新規のディスプレイキャンペーンは今後デマンドジェネレーションの中でのみ作成できる仕組みに移行しています。既存のディスプレイキャンペーンは移行が完了するまで編集を続けられ、対象のキャンペーンは順次自動的にデマンドジェネレーションの「GDNキャンペーン」へ移行される予定です。ディスプレイネットワークへの配信自体がなくなるわけではなく、キャンペーンの作成方法・管理場所が変わる過渡期にあるという理解が実務上は重要です。

表内の「ショッピング」についても補足します。Google広告 ヘルプ「ショッピング広告について」によると、小売業者はGoogle Merchant Centerのフィードを使って、P-MAXキャンペーンまたは単体のショッピングキャンペーンのいずれかを通じて商品広告を出稿できるとされています。P-MAXは複数チャネルへの横断配信を自動化したい場合に、単体のショッピングキャンペーンは商品グループ単位で入札や配信状況を細かく管理したい場合に向いています。このように、Google広告のキャンペーンタイプは互いに独立した選択肢というより、目的に応じて重なり合う部分もある点を踏まえて選ぶことが大切です。

目的別の選び方

7タイプは、大きく3つの軸で考えると選びやすくなります。

  • 顕在層の刈り取り:すでに検索意図や購買意欲があるユーザーが対象なら、検索とショッピングが軸になります。ユーザーが実際に入力する検索語句を起点に配信するため、キーワードの選び方が成果を大きく左右します。

  • 潜在層への認知・需要喚起:まだ積極的に検索していない層にリーチするなら、ディスプレイ・動画・デマンドジェネレーションが軸になります。いずれも画像や動画といったビジュアル素材の質が配信効果を左右するため、クリエイティブへの投資が欠かせません。

  • 横断・自動化:チャネルごとに広告や配信設定を作り込む工数を抑えつつ、複数チャネルを横断して成果を最大化したいなら、P-MAXが選択肢になります。ただしP-MAXはGoogle AIが配信面やクリエイティブの組み合わせを自動で判断する分、検索キャンペーンのようにキーワード単位・プレースメント単位で配信状況を細かく管理することはできません。

アプリの普及やエンゲージメント向上が目的の場合は、アプリキャンペーンを検討します。実際の運用では、検索で顕在層を刈り取りながら、P-MAXやデマンドジェネレーションで潜在層にもアプローチするなど、複数タイプを組み合わせるケースが一般的です。どのタイプも最初から予算を大きく張るのではなく、小さく始めて配信結果を見ながら予算配分を調整していくと、無駄な費用を抑えられます。

Google広告の費用と課金の仕組み

Google広告 ヘルプ「Google 広告の定義」によると、Google広告には出稿の最低利用額がなく、広告主が予算を自由に設定・管理できます。費用が発生する主なタイミングは、広告がクリックされたとき(CPC課金)と、広告が一定回数表示されたとき(CPM課金)の2種類です。検索やショッピングなど成果に直結させたいキャンペーンではCPC課金、認知拡大が目的のディスプレイや動画キャンペーンではCPM課金が使われる場面が多くなります。それぞれの計算式や課金方式の使い分けは、CPC(クリック単価)とはCPMとはの記事で詳しく解説しています。

日々の消化額にも仕組みがあります。Google広告 ヘルプ「1 日の平均予算について」によると、ほとんどのキャンペーンでは1日の費用の上限は「1日の平均予算」の2倍、1か月の費用の上限は1日の平均予算の30.4倍とされています。検索需要が多い日に配信を厚くし、少ない日に控えることで、月単位で見れば設定した予算の範囲に収まる仕組みです。日によって費用にばらつきが出ても、月間の請求額が平均予算×30.4を超えることはありません。検索とP-MAXなど複数のキャンペーンタイプを同時に運用する場合は、キャンペーンごとに予算の上限を設定できるため、成果の出ているタイプに予算を寄せたり、新しく試すタイプには少額から様子を見たりといった配分の調整がしやすくなります。

実際にどの広告がいくらで配信されるかは、広告主同士のオークションで決まります。掲載順位を決める「広告ランク」は、入札単価や広告の品質など複数の要素をもとに算出される仕組みで、詳しい算出要素はCPC(クリック単価)とはの記事にまとめています。管理画面に表示される品質スコアはあくまで改善状況を確認するための診断指標で、オークション自体はリアルタイムに評価された広告の品質を使って行われます。品質を高めるほど、同じ入札単価でも上位に表示されやすくなったり、クリック単価を抑えられたりする点は、費用を考えるうえで押さえておきたいポイントです。

Google広告の始め方

Google広告は、アカウント開設からコンバージョン設定、キーワード選定、広告の作成・審査という順番で準備を進めると迷いにくくなります。途中の順番を入れ替えても配信自体は可能ですが、コンバージョン設定を後回しにすると、配信を始めてから成果の計測ができない期間が生まれてしまうため、この順序で進めるのがおすすめです。

1. アカウントを開設する

Google広告 ヘルプ「Google 広告アカウントを作成する」によると、アカウント開設ではビジネス名や自社サイトのURLといったビジネス情報を入力し、必要に応じてYouTubeチャンネルやGoogleビジネスプロフィールなど既存のアカウントを連携したうえで、請求先の国・タイムゾーン・支払い方法などの支払い情報を設定します。キャンペーンを作成せずにアカウントだけを開設することも可能です。

アカウント開設時には「スマートモード」と「エキスパートモード」のいずれかを選ぶことになります。Google広告 ヘルプ「スマートモードとエキスパート モードについて」では、スマートアシストキャンペーンはスマートモードでのみ作成でき、スマートモードを使用していない広告主はそれ以外のさまざまなキャンペーンタイプを作成できるとされています。検索・P-MAX・ディスプレイなど本記事で紹介したキャンペーンタイプを扱うにはエキスパートモードを選ぶ必要があり、スマートモードのアカウントも後からエキスパートモードに切り替えられます。本格的に運用する予定であれば、最初からエキスパートモードを選んでおくと手戻りが少なくなります。

複数のブランドやクライアントのアカウントをまとめて管理する場合は、MCC(マイクライアントセンター)アカウントの活用も検討します。MCCを使うと、個別のGoogle広告アカウントにログインし直すことなく、1つの画面から複数アカウントの状況を横断的に確認できます。MCCの設計や運用のポイントはGoogle MCCアカウントの設計と運用の記事で解説しています。

2. コンバージョンを設定する

キャンペーンを配信する前に、何を成果(コンバージョン)とみなすかを決めて計測できる状態にしておくことが重要です。Google広告 ヘルプ「コンバージョン目標について」では、コンバージョンアクションは「購入」「コンタクト」「リードフォームの送信」といった意味のあるカテゴリにまとめられ、キャンペーンの目標に応じてどのカテゴリを重視するかを選べるとされています。ECサイトなら購入完了、BtoBや店舗ビジネスなら問い合わせ送信や資料請求といったアクションをコンバージョンとして設定し、サイトのタグと連携させておくことで、キャンペーンタイプを問わず自動入札やレポートの精度が上がります。タグの設定でつまずきやすいポイントはGoogleタグマネージャーの記事で、コンバージョンデータをもとにした分析の進め方はGA4の記事で解説しています。

3. キーワードを選ぶ

検索キャンペーンを運用する場合は、コンバージョン設定の次にキーワード選定を行います。Googleキーワードプランナーで検索ボリュームや競合性、クリック単価の目安を確認しながら、自社の商品・サービスに合ったキーワードを洗い出します。基本的な使い方はキーワードプランナーの使い方、検索ボリュームの大きいキーワードだけに頼らない選定の考え方はリスティング広告のキーワード選定の記事で詳しく解説しています。なお、P-MAXやデマンドジェネレーションはキーワードではなく、画像・動画・テキストなどのアセットとコンバージョン目標を軸に設定する仕組みのため、このキーワード選定の工程は主に検索キャンペーンが対象になります。

検索キャンペーンでは、選んだキーワードをどこまで厳密にユーザーの検索語句と一致させるかを「マッチタイプ」で調整します。Google広告 ヘルプ「キーワードのマッチタイプについて」によると、キーワードをそのまま入力するだけで適用される「インテントマッチ」が最も広い範囲をカバーするデフォルトのマッチタイプで、二重引用符で囲む「フレーズ一致」(例:"テニス シューズ")、角かっこで囲む「完全一致」(例:[赤いシューズ])の順に対象範囲が絞られます。配信を広げたい段階か、絞り込んで効率を高めたい段階かに応じて使い分けます。

4. 広告を作成し、審査を通す

キーワードや配信対象の設定と並行して、広告見出しや説明文、画像・動画といったクリエイティブを用意します。作成した広告やアセットは自動的に審査にかけられ、Google広告 ヘルプ「広告の審査プロセスについて」では、多くの広告は1営業日以内に審査が完了するとされています。内容によっては2営業日以上かかることもあり、審査中は「審査中」、合格すると「有効」、ポリシー違反があると「不承認」というステータスで確認できます。不承認になった場合は、指摘された箇所を修正して再申請すれば、再度審査が行われます。

Google広告 運用の基本

品質スコアを高める

配信を始めたあとは、品質スコアを構成する推定クリック率・広告の関連性・ランディングページの利便性を継続的に見直します。検索広告であれば広告文とキーワード・ランディングページの一貫性を高めること、P-MAXやデマンドジェネレーションであればアセットの組み合わせを充実させることが、品質改善につながります。品質スコアが低いキーワードや広告グループから優先的に見直すと、限られた運用工数でも効率よく改善を進められます。品質スコアと費用の関係はCPC(クリック単価)とはの記事でも詳しく扱っています。

除外設定でムダな配信を減らす

成果につながりにくい配信を減らすには、除外設定の運用も欠かせません。検索キャンペーンでは自社に関係のない検索語句を除外キーワードとして登録し、ディスプレイやデマンドジェネレーションでは配信先のウェブサイト・アプリを除外プレースメントとして絞り込みます。過去に一定のアクションを取ったユーザーを除外オーディエンスとして設定すれば、すでに購入済みの顧客への重複配信を抑えることもできます。除外に加えて、デバイス・地域・曜日や時間帯ごとの成果の差が大きい場合は、入札単価調整でメリハリをつける方法もあります。定期的に検索語句レポートや配信先レポートを確認し、成果につながっていない箇所を洗い出す運用を習慣化することが大切です。

レポートで効果を可視化する

キャンペーンタイプごとに指標の見方が異なるため、定期的なレポートで状況を把握することが必要です。クリック数・コンバージョン数といった基本指標に加えて、キャンペーンタイプ別・デバイス別の内訳を確認すると、次にどこを改善すべきかが見えてきます。検索キャンペーンでは、表示機会に対してどれだけ広告を表示できたかを示す「インプレッションシェア」も、予算不足やランク不足を見分ける指標として役立ちます。レポートに入れるべき指標や自動化の進め方は広告レポートの作り方の記事で解説しています。

AIを活用した運用改善

Google広告自体のAI活用

Google広告は、P-MAXやデマンドジェネレーションのように配信面やクリエイティブの組み合わせをGoogle AIが最適化するキャンペーンタイプに加えて、入札面でも自動化が進んでいます。Google広告 ヘルプ「スマート自動入札について」では、目標アクション単価・目標広告費用対効果・コンバージョン数の最大化といった、Google AIがオークションのたびにリアルタイムで入札単価を調整するスマート自動入札が案内されています。手動での入札調整の手間を減らせる一方、正しく機能させるにはコンバージョンデータの精度と一定の学習期間が前提になります。

広告文の作成自体もAIが支援します。検索キャンペーンで使う「レスポンシブ検索広告」は、Google広告 ヘルプ「レスポンシブ検索広告について」によると、最大15個の広告見出しと4つの説明文を登録しておくと、検索語句に応じて効果的な組み合わせをGoogleが自動的にテストし、表示するというものです。すべての組み合わせに表示したい文言がある場合は、見出しや説明文の位置を固定することもできます。

外部ツールによる運用の効率化

Google広告単体でも自動化は進んでいますが、実際の運用ではGoogle広告以外の媒体もあわせて管理し、キーワードの見直しや媒体間の予算配分を横断的に判断する場面が多くあります。広告運用AIエージェント「Cascade」のように、Google広告を含む複数の広告媒体を横断してキーワードの最適化や予算配分の調整を行い、媒体ごとに分散しがちな管理を一元化できるツールを組み合わせることで、こうした運用の手間を軽減できる場合があります。

よくある質問

Google広告を検討する際によく聞かれる質問を3つ取り上げます。

Google広告とGoogle AdWordsは何が違いますか?

名称が異なるだけで、サービス自体は同じものです。Google広告 ヘルプ「Google AdWords は「Google 広告」という名称に変わりました」によると、2018年7月24日に「Google AdWords」から「Google広告」へとブランド名が変更され、管理画面や請求書類の表記、ヘルプセンターのURLなどが一新されました。古い書籍や記事で「AdWords」という表記を見かけても、現在のGoogle広告を指していると考えて問題ありません。管理画面のURLも「adwords.google.co.jp」から「ads.google.co.jp」に変わっているため、古いブックマークからアクセスできない場合は、URLの変更が原因であることが多いです。

Google広告はいくらから始められますか?

Google広告には出稿の最低利用額が設定されておらず、広告主が自分で予算の上限を決めて配信できます。ただし、あまりに少額だとオークションで競合に負けやすく、コンバージョン数の最大化のようなスマート自動入札は十分な学習データが集まらず機能しにくくなります。まずは目標とするコンバージョン数から逆算して、無理のない予算を設定するのが現実的です。運用を始めてから数週間は、想定どおりの単価やコンバージョン数になっているかをこまめに確認し、必要に応じて予算やキーワードを調整する期間として見込んでおくと、立ち上げ時の失敗に気づきやすくなります。

どのキャンペーンタイプを選べばいいですか?

目的で選ぶのが基本です。今すぐ客を狙うなら検索、EC在庫を売るならショッピング、認知拡大やまだ検索していない層へのアプローチならディスプレイ・動画・デマンドジェネレーション、複数チャネルへの横断配信を効率化したいならP-MAX、アプリの利用を増やしたいならアプリキャンペーンが軸になります。迷う場合は、本記事のキャンペーンタイプ一覧を参考に、まずは1〜2タイプから始めて成果を見ながら広げていく進め方がおすすめです。複数のタイプを並行して運用する場合は、同じユーザーに広告が重複して表示されすぎていないか、除外設定とあわせて確認すると無駄な配信を防げます。

あわせて読みたい: 検索キーワードのマッチタイプの使い分けは「インテントマッチとは(マッチタイプ完全ガイド)」、保有する顧客リストを広告のターゲティングに活用する方法は「カスタマーマッチとは」で解説しています。

関連記事: Google広告のキャンペーンをインポートして配信面を広げられる「Microsoft広告とは」の解説もあわせてご覧ください。

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