X広告(旧Twitter広告)とは?種類・費用・出し方まで完全ガイド【2026年版】
X広告(旧Twitter広告)とは?種類・費用・出し方まで完全ガイド【2026年版】

X広告とは、X(旧Twitter)が提供する運用型広告の総称で、タイムラインや検索結果、話題を検索タブなどに配信できます。2023年にTwitterからXへとサービス名が変わったことに伴い、以前「Twitter広告」と呼ばれていたものは現在「X広告」という名称で提供されています。検索や日常会話では今も「Twitter広告」という呼び方が広く使われていますが、実体は同じ広告プラットフォームです。
X広告の特徴は、他の利用者による「いいね」「リポスト」「返信」といった反応を伴いながら、投稿がリアルタイムの会話の中で拡散していく点にあります。もっとも基本的なフォーマットである「プロモ広告」は通常の投稿と見た目がほとんど変わらないため、利用者の閲覧体験を大きく損なうことなく配信できます。ニュースやトレンドへの反応が速いプラットフォームという特性上、認知拡大だけでなく比較検討中の利用者への訴求にも活用されています。
本記事では、X広告の現行の種類、課金の仕組み、出稿手順、審査で気をつけるべきポイント、クリエイティブ制作のコツ、運用改善の考え方まで、X広告の全体像を1本にまとめて解説します。広告メニューの名称や仕様は変更されることがあるため、実際に出稿する際は本文中でリンクしているX公式のヘルプページもあわせて確認してください。
X広告の種類|プロモ広告からテイクオーバーまで
X広告は、X公式サイトで複数のカテゴリーに分類されています(X Business「X広告のフォーマット」)。もっとも基本的なフォーマットが「プロモ広告」で、そのほかにライブ配信やブランド専有枠など、目的に応じた広告メニューが用意されています。
種類 | 概要 |
|---|---|
プロモ広告 | テキスト広告・画像広告・動画広告・カルーセル広告という4つのサブフォーマットで構成される基本形。通常の投稿と同じ見た目で、フォロワー以外にもリーチを広げられる |
バーティカルビデオ広告 | フルスクリーン・音声オンで再生される縦型の動画広告。没入型のメディアビューアー内に表示される |
Amplify | 提携パブリッシャーのプレミアム動画コンテンツと連動して配信する動画広告。15以上のカテゴリーから配信先を選べるAmplifyプレロールと、特定のパブリッシャーと1対1で提携するAmplifyスポンサーシップの2種類がある |
テイクオーバー | タイムラインや話題を検索タブの最上部を独占的に占有する、リーチ最大化のための広告枠。その日最初の広告として表示されるタイムラインテイクオーバーと、スポットライトテイクオーバー(旧称:トレンドテイクオーバー)の2形態が中心 |
X Live | ライブ配信を活用した広告。製品発表やイベントなどのライブコンテンツを軸に、リアルタイムで会話を生み出す |
ダイナミック商品広告(DPA) | 商品カタログと連携し、閲覧・カート投入済みの利用者へのリターゲティング(DPAリターゲティング)や、新規顧客の獲得(DPA見込み顧客ターゲティング)に商品を自動的に出し分ける広告 |
コレクション広告 | メインのヒーロー画像と複数のサムネイル画像を組み合わせ、最大6つの商品・サービスを1つの広告内で紹介できるフォーマット |
これらのフォーマットに加えて、アプリボタンやウェブサイトボタンといったクリック誘導機能、ブランド絵文字(特定のハッシュタグに連動する専用絵文字)、ブランド通知(オプトインした利用者に自動配信するメッセージ機能)など、広告に付加できる機能群も用意されています(X Business「X広告のフォーマット」)。このほか、没入型のメディアビューアー内を占有する「イマーシブテイクオーバー」という形態も用意されています(X Business「Creative ad specs」)。なお、Amplifyスポンサーシップやテイクオーバー、ブランド通知の一部は自己出稿(セルフサーブ)では利用できず、X担当者を通じた申し込みが必要な場合がある点には注意してください。
X公式は、広告フォーマットを3種類以上組み合わせて配信すると、1種類のみの場合と比べてキャンペーンの認知度が20%、購買意欲が7%向上したという調査結果を紹介しています(出典:Nielsen Brand Effect、米国・英国・日本・カナダ、2015年第3四半期〜2018年第3四半期のコネクトキャンペーン調査)。
X広告の課金方式|オークションと入札の仕組み
X広告の費用は、あらかじめ決まった料金表があるわけではなく、広告主同士が競い合う「オークション」によって決まります。オークションに勝った広告だけが配信され、これを1回の「インプレッション」と呼びます(X Business「入札とオークションのFAQ」)。
オークションの勝敗を決めるのは入札額だけではありません。X公式によれば、投稿への反応のしやすさ・オーディエンスとの関連性・投稿の新しさから算出される「品質スコア」と入札額を組み合わせた「広告スコア」が、実際に配信される広告を決定します。利用者が課金対象のアクション(クリックや動画再生など)を行った場合の請求額は、オークションで2番目に高い入札額をわずかに上回る金額に抑えられる「セカンドプライスオークション」という仕組みが採用されています。
入札方法は目的に応じて選べます。入札額の設定を自動で最適化する「自動入札」、支払う上限額を自分で決める「上限入札単価」、1件あたりの目標コストを指定して日次の平均コストをその金額に近づける「目標入札単価」の3つが基本で、これに加えて売上目的のキャンペーン向けにコンバージョン単価を指定できる入札方式も用意されています。初めて出稿する場合は、X公式も推奨する自動入札から始めるのが基本です(X Business「入札とオークションのFAQ」)。
また、キャンペーンの目的によって課金対象となるアクションも異なります。たとえばリーチを目的とする場合はインプレッション数(CPM)、ウェブサイトへの送客を目的とする場合はリンクのクリック数(CPC)、動画再生を目的とする場合は動画再生数(CPV)が主な課金対象です(X Business「X広告キャンペーンの基本」)。X広告にはキャンペーンの最低出稿金額が定められておらず、キャンペーン設定時に決めた日別予算を超えて課金されることはありません。ただし実際の費用感は業種・ターゲティング・クリエイティブの品質によって大きく変わるため、一律の相場を示すことはできません。少額の予算でテスト配信を行い、実績を見ながら入札額や予算を調整していくのが基本的な進め方です。目標CPAやROASを事前に試算しておきたい場合は、「広告運用電卓」のような無料ツールを使っておくと、テスト配信後の判断がしやすくなります。
X広告のターゲティングの種類
X広告のターゲティングは、大きく「属性」「オーディエンスの条件」「自社のオーディエンス」の3つに分けられます(X Business「広告キャンペーンターゲティング」)。
属性:地域・性別・言語・年齢、端末や携帯電話会社といった基本的な条件
オーディエンスの条件:興味関心やフォロワーが似ているアカウントを対象にした類似ターゲティング、特定の話題への反応を捉える会話ターゲティング・キーワードターゲティング、過去に投稿へ反応した利用者を対象にするリターゲティングなど
自社のオーディエンス:保有する顧客リストを取り込むカスタムオーディエンス、自社サイトの訪問者を対象にするウェブサイトアクティビティ・カスタムオーディエンスなど
X公式は、ターゲティングを「付加的ターゲティング(OR条件)」と「制限的ターゲティング(AND条件)」という2つの考え方でも整理しています。興味関心やキーワードなど複数の条件を重ねるほどオーディエンスは広がる一方、地域や年齢といった条件を追加するほどオーディエンスは絞り込まれます(X Business「入札とオークションのFAQ」)。1つのキャンペーンで使うターゲティングの軸を絞り込みすぎるとリーチが伸びず、逆に広げすぎると関連性の低い利用者にまで配信されてしまうため、まずは条件を絞って配信し、実績を見ながら調整していくのが基本です。
なお、住宅・融資・信用供与に関する広告など一部のカテゴリーは、公平性の観点から利用できるターゲティング機能に制限がかかる対象になっています。該当する業種で出稿する場合は、事前にX広告ポリシーを確認しておく必要があります。
X広告の出し方|アカウント開設からキャンペーン公開まで
X広告は、通常のXアカウントとは別に広告専用のアカウントを作成して出稿します。大まかな流れは次のとおりです(X Business「Ads Account creation」)。
広告を出したいハンドル(アカウント)でX.comにログインする
ads.x.comにアクセスし、広告アカウントを作成する
請求に使う通貨の基準となる国と、キャンペーン結果を表示するタイムゾーンを選択する(作成後の変更は不可)
キャンペーン設定フォームに進み、支払い方法を登録して広告アカウントを完成させる
個人利用のアカウントとビジネス利用のアカウントとで作成手順に違いはなく、どちらのハンドルでログインするかによって、広告が「どのアカウントからのプロモーション」として表示されるかが決まります。
広告アカウントの作成後は、ads.x.comにログインすると表示される「X広告マネージャー」から実際のキャンペーンを組み立てます。X広告マネージャーの構成は3階層になっており、キャンペーン(達成したい目的の単位)の中に1つ以上のアドグループ(予算・入札・ターゲティング・配信期間を設定する単位)を作成し、さらにその中に1つ以上の広告(実際のクリエイティブ)を登録します(X Business「X Ads Manager」)。アドグループの配信期間は、開始日のみを決めて予算を使い切るか手動で停止するまで配信し続ける方法と、開始日・終了日をあらかじめ指定する方法の2通りから選べ、いずれも作成後いつでも変更できます(X Business「Campaign dates and budget」)。
審査とポリシーの注意点
作成したキャンペーンや広告アカウントは、配信前にX広告の審査プロセスの対象になります。この審査はプラットフォーム全体の品質と安全性を保つためのもので、広告主のアカウントとコンテンツの両方が確認されます(X Business「X広告ポリシー」)。
X広告ポリシーでは、違法・有害・欺瞞的なコンテンツを一律禁止する「禁止コンテンツ」と、条件付きで掲載を認める「制限付きコンテンツ」が分けて定められています。制限付きコンテンツには、成人向けコンテンツ、アルコール、薬物関連品、金融商品・サービス、賭博、健康・医薬品に関する商品とサービス、政治に関するコンテンツ、タバコ・タバコ用品などが該当し、事前の承認手続きや関連法令の順守が求められます。これら広告内容そのものに関するポリシーに加えて、住宅・融資・信用供与に関する広告のターゲティング制限、なりすまし対策などの自動化ルール、反差別的ターゲティングの禁止といった、キャンペーン設計そのものに関わる考慮事項も定められています(X Business「X広告ポリシー」)。
ポリシーに違反した場合は、警告や広告の停止に加えて、繰り返しの違反ではX広告プラットフォームからの「オフボーディング」と呼ばれる利用停止措置の対象になることもあります。ポリシーの運用は随時更新されるため、制限がかかりやすい業種で出稿する場合は、配信直前に最新のポリシーページを確認しておくと安全です。
クリエイティブのポイント
X広告のクリエイティブ規格は、フォーマットや配置面ごとに細かく規定されています。代表的な数値として、投稿本文(テキスト)は280文字まで使用でき、リンクを1つ含めると23文字分が消費されるため実質257文字になります。すべて日本語の全角文字で入力した場合は上限が140文字(リンクを含めると128文字)になる点は、日本語で運用する際に見落としやすいポイントです(X Business「Creative ad specs」)。画像はPNG・JPEG形式(BMP・TIFFは非対応、GIFは静止画として表示)でファイルサイズは最大5MB、動画はMP4・MOV形式でファイルサイズは最大1GB(30MB以下を推奨)、長さは15秒以内を推奨としつつ2分20秒まで対応しています。画像・動画とも1:1(正方形)や1.91:1、16:9など複数のアスペクト比が配置面ごとに用意されているため、配信するフォーマットに合わせて選択します(X Business「Creative ad specs」)。これらの数値は変更される可能性があるため、入稿直前に最新の規定を確認することをおすすめします。
内容面では、通常の投稿と地続きに感じられる自然な文体や、実際の利用シーンが伝わるビジュアルが好まれる傾向にあります。ユーザーが自発的に発信するレビューや投稿のような、飾り立てすぎない「UGC」的なクリエイティブは、タイムライン上で違和感なく受け止められやすいフォーマットと相性が良いとされています。X公式も、クリエイティブを複数パターン用意してローテーションさせること、訴求点を明確にして内容を伝わりやすくすることを推奨しています。
運用のコツ
X広告の運用は、オークションに勝ちやすい状態を作ることが基本方針になります。X公式が案内する具体的なコツとしては、パフォーマンスの落ちた投稿やターゲティングを新しいものに入れ替えること、1つのキャンペーンにはターゲティングの軸を1種類に絞ること、モバイルとデスクトップを別キャンペーンに分けてそれぞれ検証することなどが挙げられます(X Business「Intro to campaign optimization」)。配信直後や設定変更直後はオークションでの実績が安定しない時期にあたるため、短期間で頻繁に設定を変更せず、一定のデータが集まってから判断することも重要です。
配信結果を正しく把握するには、クリック数やインプレッションといった媒体内の指標だけでなく、実際のコンバージョンまで追える計測環境を整えておく必要があります。指標の種類や測定方法の全体像は「広告効果測定」でまとめているので、あわせて確認するとよいでしょう。
X広告に限らず、複数のSNS広告を並行して運用する場合は、媒体ごとに異なる管理画面を横断して予算やクリエイティブを管理する負担が大きくなりがちです。そうした場合は、媒体横断で配信状況を一元管理し、レポート作成を自動化できるツールを活用するという選択肢もあります。
他のSNS広告との使い分け
X広告は、リアルタイム性の高い会話や時事性のある話題と相性が良く、ニュースやトレンドに関連づけた発信、比較検討層への訴求に向いています。一方、Meta広告(Facebook・Instagram)はビジュアル訴求と詳細なターゲティング精度に強みがあり、写真や動画でじっくり比較検討してもらう商材や、日常的な購買行動に近いEコマース領域で選ばれることが多いフォーマットです。Instagramでの具体的な広告の出し方は「インスタ広告の出し方」で解説しています。
TikTokは短尺の縦型動画を中心にしたエンターテインメント性の高いプラットフォームで、より若年層への態度変容や拡散を狙った施策と相性が良いとされています。どの媒体が向いているかはターゲットとする年齢層や商材、伝えたい情報の速報性によって変わるため、1つの媒体に絞り込むのではなく、目的に応じて複数媒体を使い分けたり、並行して比較検証したりする進め方も有効です。各媒体の基本的な広告の種類・費用・始め方は「Meta広告とは」でも解説しています。主要SNS広告を横並びで比較したい場合は「SNS広告の比較記事」も参考になります。
よくある質問
X広告とTwitter広告は同じものですか?
はい、同じ広告プラットフォームです。2023年にTwitterからXへとサービス名が変わったことに伴い、広告メニューの名称も「Twitter広告」から「X広告」に変更されました。検索や日常会話では今も「Twitter広告」という呼び方が使われていますが、現行の公式名称はX広告です。
個人アカウントでもX広告を出稿できますか?
出稿できます。X広告アカウントの作成手順は、個人利用のXアカウントとビジネス利用のXアカウントとで違いはなく、どちらのハンドルでログインしてアカウントを作成するかによって差が生まれるだけです(X Business「Ads Account creation」)。
出稿に必要な最低予算はありますか?
X広告に最低出稿金額の定めはありません。キャンペーン設定時に決めた日別予算を超えて課金されることはないため、少額からテスト配信を始めることができます(X Business「X広告キャンペーンの基本」)。
キャンペーンの予算や配信期間は途中で変更できますか?
変更できます。アドグループの開始日・終了日や日別予算は、キャンペーン開始後もいつでも見直すことができます(X Business「Campaign dates and budget」)。
ターゲティングはどう選べばよいですか?
まずは地域や言語といった基本的な条件に加えて、興味関心・キーワード・フォロワーの類似性といったターゲティングの軸を1つだけ選び、絞り込みすぎない範囲で配信を始めるのが基本です。複数の軸を同時に試すと何が効いているのか判断しづらくなるため、軸ごとにキャンペーンを分けて検証すると改善につなげやすくなります。
審査で気をつけることは何ですか?
誇大・欺瞞的な表現を避けること、そして成人向けコンテンツやアルコール、金融商品、政治関連など制限対象のカテゴリーに該当する場合は、必要な事前承認や法令順守の手続きを踏むことが基本です。該当する可能性がある業種で出稿する場合は、公開前にX広告ポリシーのページで最新の条件を確認しておくと安心です。
まとめ
X広告(旧Twitter広告)は、プロモ広告を基本としながら、Amplifyやテイクオーバー、ダイナミック商品広告など目的別の広告メニューを備えた広告プラットフォームです。費用はオークションで決まり、品質スコアと入札額を組み合わせた広告スコアの高さが配信のしやすさを左右します。出稿はads.x.comでの広告アカウント作成から始まり、キャンペーン・アドグループ・広告という3階層で内容を組み立てていきます。
広告メニューの名称や仕様は今後変更される可能性があるため、実際に出稿する際は、本文中でリンクしているX公式のヘルプページで最新情報をあわせて確認してください。審査基準やクリエイティブ規格を事前に押さえたうえで、少額のテスト配信から実績を積み上げていくことが、X広告を安定して運用するための近道です。
X広告とは、X(旧Twitter)が提供する運用型広告の総称で、タイムラインや検索結果、話題を検索タブなどに配信できます。2023年にTwitterからXへとサービス名が変わったことに伴い、以前「Twitter広告」と呼ばれていたものは現在「X広告」という名称で提供されています。検索や日常会話では今も「Twitter広告」という呼び方が広く使われていますが、実体は同じ広告プラットフォームです。
X広告の特徴は、他の利用者による「いいね」「リポスト」「返信」といった反応を伴いながら、投稿がリアルタイムの会話の中で拡散していく点にあります。もっとも基本的なフォーマットである「プロモ広告」は通常の投稿と見た目がほとんど変わらないため、利用者の閲覧体験を大きく損なうことなく配信できます。ニュースやトレンドへの反応が速いプラットフォームという特性上、認知拡大だけでなく比較検討中の利用者への訴求にも活用されています。
本記事では、X広告の現行の種類、課金の仕組み、出稿手順、審査で気をつけるべきポイント、クリエイティブ制作のコツ、運用改善の考え方まで、X広告の全体像を1本にまとめて解説します。広告メニューの名称や仕様は変更されることがあるため、実際に出稿する際は本文中でリンクしているX公式のヘルプページもあわせて確認してください。
X広告の種類|プロモ広告からテイクオーバーまで
X広告は、X公式サイトで複数のカテゴリーに分類されています(X Business「X広告のフォーマット」)。もっとも基本的なフォーマットが「プロモ広告」で、そのほかにライブ配信やブランド専有枠など、目的に応じた広告メニューが用意されています。
種類 | 概要 |
|---|---|
プロモ広告 | テキスト広告・画像広告・動画広告・カルーセル広告という4つのサブフォーマットで構成される基本形。通常の投稿と同じ見た目で、フォロワー以外にもリーチを広げられる |
バーティカルビデオ広告 | フルスクリーン・音声オンで再生される縦型の動画広告。没入型のメディアビューアー内に表示される |
Amplify | 提携パブリッシャーのプレミアム動画コンテンツと連動して配信する動画広告。15以上のカテゴリーから配信先を選べるAmplifyプレロールと、特定のパブリッシャーと1対1で提携するAmplifyスポンサーシップの2種類がある |
テイクオーバー | タイムラインや話題を検索タブの最上部を独占的に占有する、リーチ最大化のための広告枠。その日最初の広告として表示されるタイムラインテイクオーバーと、スポットライトテイクオーバー(旧称:トレンドテイクオーバー)の2形態が中心 |
X Live | ライブ配信を活用した広告。製品発表やイベントなどのライブコンテンツを軸に、リアルタイムで会話を生み出す |
ダイナミック商品広告(DPA) | 商品カタログと連携し、閲覧・カート投入済みの利用者へのリターゲティング(DPAリターゲティング)や、新規顧客の獲得(DPA見込み顧客ターゲティング)に商品を自動的に出し分ける広告 |
コレクション広告 | メインのヒーロー画像と複数のサムネイル画像を組み合わせ、最大6つの商品・サービスを1つの広告内で紹介できるフォーマット |
これらのフォーマットに加えて、アプリボタンやウェブサイトボタンといったクリック誘導機能、ブランド絵文字(特定のハッシュタグに連動する専用絵文字)、ブランド通知(オプトインした利用者に自動配信するメッセージ機能)など、広告に付加できる機能群も用意されています(X Business「X広告のフォーマット」)。このほか、没入型のメディアビューアー内を占有する「イマーシブテイクオーバー」という形態も用意されています(X Business「Creative ad specs」)。なお、Amplifyスポンサーシップやテイクオーバー、ブランド通知の一部は自己出稿(セルフサーブ)では利用できず、X担当者を通じた申し込みが必要な場合がある点には注意してください。
X公式は、広告フォーマットを3種類以上組み合わせて配信すると、1種類のみの場合と比べてキャンペーンの認知度が20%、購買意欲が7%向上したという調査結果を紹介しています(出典:Nielsen Brand Effect、米国・英国・日本・カナダ、2015年第3四半期〜2018年第3四半期のコネクトキャンペーン調査)。
X広告の課金方式|オークションと入札の仕組み
X広告の費用は、あらかじめ決まった料金表があるわけではなく、広告主同士が競い合う「オークション」によって決まります。オークションに勝った広告だけが配信され、これを1回の「インプレッション」と呼びます(X Business「入札とオークションのFAQ」)。
オークションの勝敗を決めるのは入札額だけではありません。X公式によれば、投稿への反応のしやすさ・オーディエンスとの関連性・投稿の新しさから算出される「品質スコア」と入札額を組み合わせた「広告スコア」が、実際に配信される広告を決定します。利用者が課金対象のアクション(クリックや動画再生など)を行った場合の請求額は、オークションで2番目に高い入札額をわずかに上回る金額に抑えられる「セカンドプライスオークション」という仕組みが採用されています。
入札方法は目的に応じて選べます。入札額の設定を自動で最適化する「自動入札」、支払う上限額を自分で決める「上限入札単価」、1件あたりの目標コストを指定して日次の平均コストをその金額に近づける「目標入札単価」の3つが基本で、これに加えて売上目的のキャンペーン向けにコンバージョン単価を指定できる入札方式も用意されています。初めて出稿する場合は、X公式も推奨する自動入札から始めるのが基本です(X Business「入札とオークションのFAQ」)。
また、キャンペーンの目的によって課金対象となるアクションも異なります。たとえばリーチを目的とする場合はインプレッション数(CPM)、ウェブサイトへの送客を目的とする場合はリンクのクリック数(CPC)、動画再生を目的とする場合は動画再生数(CPV)が主な課金対象です(X Business「X広告キャンペーンの基本」)。X広告にはキャンペーンの最低出稿金額が定められておらず、キャンペーン設定時に決めた日別予算を超えて課金されることはありません。ただし実際の費用感は業種・ターゲティング・クリエイティブの品質によって大きく変わるため、一律の相場を示すことはできません。少額の予算でテスト配信を行い、実績を見ながら入札額や予算を調整していくのが基本的な進め方です。目標CPAやROASを事前に試算しておきたい場合は、「広告運用電卓」のような無料ツールを使っておくと、テスト配信後の判断がしやすくなります。
X広告のターゲティングの種類
X広告のターゲティングは、大きく「属性」「オーディエンスの条件」「自社のオーディエンス」の3つに分けられます(X Business「広告キャンペーンターゲティング」)。
属性:地域・性別・言語・年齢、端末や携帯電話会社といった基本的な条件
オーディエンスの条件:興味関心やフォロワーが似ているアカウントを対象にした類似ターゲティング、特定の話題への反応を捉える会話ターゲティング・キーワードターゲティング、過去に投稿へ反応した利用者を対象にするリターゲティングなど
自社のオーディエンス:保有する顧客リストを取り込むカスタムオーディエンス、自社サイトの訪問者を対象にするウェブサイトアクティビティ・カスタムオーディエンスなど
X公式は、ターゲティングを「付加的ターゲティング(OR条件)」と「制限的ターゲティング(AND条件)」という2つの考え方でも整理しています。興味関心やキーワードなど複数の条件を重ねるほどオーディエンスは広がる一方、地域や年齢といった条件を追加するほどオーディエンスは絞り込まれます(X Business「入札とオークションのFAQ」)。1つのキャンペーンで使うターゲティングの軸を絞り込みすぎるとリーチが伸びず、逆に広げすぎると関連性の低い利用者にまで配信されてしまうため、まずは条件を絞って配信し、実績を見ながら調整していくのが基本です。
なお、住宅・融資・信用供与に関する広告など一部のカテゴリーは、公平性の観点から利用できるターゲティング機能に制限がかかる対象になっています。該当する業種で出稿する場合は、事前にX広告ポリシーを確認しておく必要があります。
X広告の出し方|アカウント開設からキャンペーン公開まで
X広告は、通常のXアカウントとは別に広告専用のアカウントを作成して出稿します。大まかな流れは次のとおりです(X Business「Ads Account creation」)。
広告を出したいハンドル(アカウント)でX.comにログインする
ads.x.comにアクセスし、広告アカウントを作成する
請求に使う通貨の基準となる国と、キャンペーン結果を表示するタイムゾーンを選択する(作成後の変更は不可)
キャンペーン設定フォームに進み、支払い方法を登録して広告アカウントを完成させる
個人利用のアカウントとビジネス利用のアカウントとで作成手順に違いはなく、どちらのハンドルでログインするかによって、広告が「どのアカウントからのプロモーション」として表示されるかが決まります。
広告アカウントの作成後は、ads.x.comにログインすると表示される「X広告マネージャー」から実際のキャンペーンを組み立てます。X広告マネージャーの構成は3階層になっており、キャンペーン(達成したい目的の単位)の中に1つ以上のアドグループ(予算・入札・ターゲティング・配信期間を設定する単位)を作成し、さらにその中に1つ以上の広告(実際のクリエイティブ)を登録します(X Business「X Ads Manager」)。アドグループの配信期間は、開始日のみを決めて予算を使い切るか手動で停止するまで配信し続ける方法と、開始日・終了日をあらかじめ指定する方法の2通りから選べ、いずれも作成後いつでも変更できます(X Business「Campaign dates and budget」)。
審査とポリシーの注意点
作成したキャンペーンや広告アカウントは、配信前にX広告の審査プロセスの対象になります。この審査はプラットフォーム全体の品質と安全性を保つためのもので、広告主のアカウントとコンテンツの両方が確認されます(X Business「X広告ポリシー」)。
X広告ポリシーでは、違法・有害・欺瞞的なコンテンツを一律禁止する「禁止コンテンツ」と、条件付きで掲載を認める「制限付きコンテンツ」が分けて定められています。制限付きコンテンツには、成人向けコンテンツ、アルコール、薬物関連品、金融商品・サービス、賭博、健康・医薬品に関する商品とサービス、政治に関するコンテンツ、タバコ・タバコ用品などが該当し、事前の承認手続きや関連法令の順守が求められます。これら広告内容そのものに関するポリシーに加えて、住宅・融資・信用供与に関する広告のターゲティング制限、なりすまし対策などの自動化ルール、反差別的ターゲティングの禁止といった、キャンペーン設計そのものに関わる考慮事項も定められています(X Business「X広告ポリシー」)。
ポリシーに違反した場合は、警告や広告の停止に加えて、繰り返しの違反ではX広告プラットフォームからの「オフボーディング」と呼ばれる利用停止措置の対象になることもあります。ポリシーの運用は随時更新されるため、制限がかかりやすい業種で出稿する場合は、配信直前に最新のポリシーページを確認しておくと安全です。
クリエイティブのポイント
X広告のクリエイティブ規格は、フォーマットや配置面ごとに細かく規定されています。代表的な数値として、投稿本文(テキスト)は280文字まで使用でき、リンクを1つ含めると23文字分が消費されるため実質257文字になります。すべて日本語の全角文字で入力した場合は上限が140文字(リンクを含めると128文字)になる点は、日本語で運用する際に見落としやすいポイントです(X Business「Creative ad specs」)。画像はPNG・JPEG形式(BMP・TIFFは非対応、GIFは静止画として表示)でファイルサイズは最大5MB、動画はMP4・MOV形式でファイルサイズは最大1GB(30MB以下を推奨)、長さは15秒以内を推奨としつつ2分20秒まで対応しています。画像・動画とも1:1(正方形)や1.91:1、16:9など複数のアスペクト比が配置面ごとに用意されているため、配信するフォーマットに合わせて選択します(X Business「Creative ad specs」)。これらの数値は変更される可能性があるため、入稿直前に最新の規定を確認することをおすすめします。
内容面では、通常の投稿と地続きに感じられる自然な文体や、実際の利用シーンが伝わるビジュアルが好まれる傾向にあります。ユーザーが自発的に発信するレビューや投稿のような、飾り立てすぎない「UGC」的なクリエイティブは、タイムライン上で違和感なく受け止められやすいフォーマットと相性が良いとされています。X公式も、クリエイティブを複数パターン用意してローテーションさせること、訴求点を明確にして内容を伝わりやすくすることを推奨しています。
運用のコツ
X広告の運用は、オークションに勝ちやすい状態を作ることが基本方針になります。X公式が案内する具体的なコツとしては、パフォーマンスの落ちた投稿やターゲティングを新しいものに入れ替えること、1つのキャンペーンにはターゲティングの軸を1種類に絞ること、モバイルとデスクトップを別キャンペーンに分けてそれぞれ検証することなどが挙げられます(X Business「Intro to campaign optimization」)。配信直後や設定変更直後はオークションでの実績が安定しない時期にあたるため、短期間で頻繁に設定を変更せず、一定のデータが集まってから判断することも重要です。
配信結果を正しく把握するには、クリック数やインプレッションといった媒体内の指標だけでなく、実際のコンバージョンまで追える計測環境を整えておく必要があります。指標の種類や測定方法の全体像は「広告効果測定」でまとめているので、あわせて確認するとよいでしょう。
X広告に限らず、複数のSNS広告を並行して運用する場合は、媒体ごとに異なる管理画面を横断して予算やクリエイティブを管理する負担が大きくなりがちです。そうした場合は、媒体横断で配信状況を一元管理し、レポート作成を自動化できるツールを活用するという選択肢もあります。
他のSNS広告との使い分け
X広告は、リアルタイム性の高い会話や時事性のある話題と相性が良く、ニュースやトレンドに関連づけた発信、比較検討層への訴求に向いています。一方、Meta広告(Facebook・Instagram)はビジュアル訴求と詳細なターゲティング精度に強みがあり、写真や動画でじっくり比較検討してもらう商材や、日常的な購買行動に近いEコマース領域で選ばれることが多いフォーマットです。Instagramでの具体的な広告の出し方は「インスタ広告の出し方」で解説しています。
TikTokは短尺の縦型動画を中心にしたエンターテインメント性の高いプラットフォームで、より若年層への態度変容や拡散を狙った施策と相性が良いとされています。どの媒体が向いているかはターゲットとする年齢層や商材、伝えたい情報の速報性によって変わるため、1つの媒体に絞り込むのではなく、目的に応じて複数媒体を使い分けたり、並行して比較検証したりする進め方も有効です。各媒体の基本的な広告の種類・費用・始め方は「Meta広告とは」でも解説しています。主要SNS広告を横並びで比較したい場合は「SNS広告の比較記事」も参考になります。
よくある質問
X広告とTwitter広告は同じものですか?
はい、同じ広告プラットフォームです。2023年にTwitterからXへとサービス名が変わったことに伴い、広告メニューの名称も「Twitter広告」から「X広告」に変更されました。検索や日常会話では今も「Twitter広告」という呼び方が使われていますが、現行の公式名称はX広告です。
個人アカウントでもX広告を出稿できますか?
出稿できます。X広告アカウントの作成手順は、個人利用のXアカウントとビジネス利用のXアカウントとで違いはなく、どちらのハンドルでログインしてアカウントを作成するかによって差が生まれるだけです(X Business「Ads Account creation」)。
出稿に必要な最低予算はありますか?
X広告に最低出稿金額の定めはありません。キャンペーン設定時に決めた日別予算を超えて課金されることはないため、少額からテスト配信を始めることができます(X Business「X広告キャンペーンの基本」)。
キャンペーンの予算や配信期間は途中で変更できますか?
変更できます。アドグループの開始日・終了日や日別予算は、キャンペーン開始後もいつでも見直すことができます(X Business「Campaign dates and budget」)。
ターゲティングはどう選べばよいですか?
まずは地域や言語といった基本的な条件に加えて、興味関心・キーワード・フォロワーの類似性といったターゲティングの軸を1つだけ選び、絞り込みすぎない範囲で配信を始めるのが基本です。複数の軸を同時に試すと何が効いているのか判断しづらくなるため、軸ごとにキャンペーンを分けて検証すると改善につなげやすくなります。
審査で気をつけることは何ですか?
誇大・欺瞞的な表現を避けること、そして成人向けコンテンツやアルコール、金融商品、政治関連など制限対象のカテゴリーに該当する場合は、必要な事前承認や法令順守の手続きを踏むことが基本です。該当する可能性がある業種で出稿する場合は、公開前にX広告ポリシーのページで最新の条件を確認しておくと安心です。
まとめ
X広告(旧Twitter広告)は、プロモ広告を基本としながら、Amplifyやテイクオーバー、ダイナミック商品広告など目的別の広告メニューを備えた広告プラットフォームです。費用はオークションで決まり、品質スコアと入札額を組み合わせた広告スコアの高さが配信のしやすさを左右します。出稿はads.x.comでの広告アカウント作成から始まり、キャンペーン・アドグループ・広告という3階層で内容を組み立てていきます。
広告メニューの名称や仕様は今後変更される可能性があるため、実際に出稿する際は、本文中でリンクしているX公式のヘルプページで最新情報をあわせて確認してください。審査基準やクリエイティブ規格を事前に押さえたうえで、少額のテスト配信から実績を積み上げていくことが、X広告を安定して運用するための近道です。


