Criteo(クリテオ)とは?仕組み・費用・主要媒体との違い

Criteo(クリテオ)とは?仕組み・費用・主要媒体との違い

Criteo(クリテオ)とは?仕組み・費用・主要媒体との違い

Criteo(クリテオ)とは、フランス発の企業が提供するコマース・インテリジェンス・プラットフォームで、サイト訪問データと商品フィードを組み合わせた動的リターゲティング広告を得意とすることで知られています。Criteo公式サイトでは自社を「パフォーマンスを可視化し、スケーラブルな成長を加速するコマース・インテリジェンス・プラットフォーム」と説明しており、Google広告やMeta広告のように特定のサービスを自社で保有するのではなく、提携パブリッシャーのネットワーク(オープンウェブ)全体に広告を配信する独立系のプラットフォームである点が特徴です。本記事では、Criteoの仕組みから費用の考え方、Google・Meta・LINEヤフーなど主要媒体のリターゲティングとの違いまで、公式情報をもとに整理します。

Criteoとは

Criteoは2005年にフランスで創設された企業で、現在はグローバルで3,500人以上の従業員を抱え、17,000社以上のクライアント企業に利用されているコマースメディア領域の大手プレイヤーです(Criteo公式サイトの会社概要ページより)。データプライバシーへの対応については、公式サイトのFAQで「2005年にフランスで創設して以来、Criteoは、一貫してGDPRをはじめとする各国の法的要件を遵守」してきたと説明されています。

広告主から見たCriteoの代表的な役割は、動的リターゲティング広告の配信です。ユーザーが自社ECサイトなどで閲覧・カート投入した商品の情報をもとに、パーソナライズされたバナー広告を作成し、Criteoが提携する多数のパブリッシャー(ニュースサイトやアプリなど)の広告枠に配信します。GoogleやMeta自身が保有する検索・SNSサービスの中で完結する「ウォールドガーデン」型のプラットフォームとは異なり、提携先の広告枠を横断して配信する独立系ネットワークである点が大きな違いで、Criteo公式サイトもこの特徴を「ウォールドガーデンを超えるクロスチャネルなリーチ」と表現しています。

Criteoの仕組み|サイト訪問データ×商品フィードで動的バナーを生成

Criteoの動的リターゲティング広告は、大きく分けて「サイト訪問データ」と「商品フィード(プロダクトフィード)」という2つの情報を組み合わせることで成立しています。仕組みを段階ごとに整理すると、次のようになります。

ステップ

内容

1. タグの実装

自社サイトに「Criteo OneTag」を実装し、商品ページの閲覧・カート投入・購入などのユーザー行動を収集する

2. 商品フィードの連携

商品名・価格・画像URL・在庫状況などをまとめた商品カタログ(プロダクトフィード)をCriteoに連携する

3. データの突き合わせ

収集したユーザー行動データと商品フィードを突き合わせ、そのユーザーが閲覧・関心を持った商品を特定する

4. 動的バナーの自動生成

ユーザーごとに適した商品の組み合わせをAIが判断し、パーソナライズされたバナー広告を自動生成する

5. 配信

生成した広告を、Criteoが提携するパブリッシャーの広告枠(オープンウェブ)に配信する

この一連の仕組みの土台になるのが商品フィードです。商品フィードに何を含めるべきかといった基本的な考え方は動的広告全般に共通するため、詳しくはデータフィード広告の仕組みを解説した記事も参考にしてください。なお、Criteo公式サイトのFAQでは「Criteoで収集されたデータはすべて集計処理され、特定の広告主のビジネスに紐づけることはありません」とも説明されており、行動データは集計・匿名化された形でオーディエンス構築に利用されます。

Criteoの現行プロダクト構成

Criteoは現在、「Commerce Media Platform」という基盤の上に、目的別の4つのプロダクトを展開しています。かつて使われていた「Criteo Dynamic Retargeting」という名称は、2026年8月時点のCriteo公式サイトの製品ページ群には見当たらないため、本記事では現行の製品名で解説します。

プロダクト名

位置づけ

Commerce Growth

新規獲得・顧客維持を目的にした広告主向けプラットフォーム。本記事で扱う動的リターゲティング広告はこのプロダクトが担う

Commerce Max

オープンインターネット上での配信に対応する、ブランド・広告主向けのDSP

Commerce Grid

メディア・小売事業者(パブリッシャー側)向けのサプライサイド・プラットフォーム(SSP)

Commerce Yield

パブリッシャー向けのマネタイゼーション(収益化)プラットフォーム

本記事で解説する動的リターゲティング広告は、このうちCommerce Growthが担うプロダクトです。Criteo公式サイトでは、Commerce Growthを「新規獲得と顧客維持を自動化する成長エンジン」と位置づけ、購入意欲の高いユーザーへのリーチをAIによる自動入札・予算配分・クリエイティブ最適化で支援するとしています。他の3プロダクトはリテールメディアやパブリッシャー向け収益化など目的が異なるため、本記事では扱いません。

Criteoの費用・課金方式

Criteoの費用体系について、Criteo公式サイトのFAQ(Commerce Growthページ)では次のように説明されています。

「パフォーマンス・ソリューションの料金体系は広告掲載オーダー(IO)方式で、CPC(クリック課金)とCPM(インプレッション課金)両方の料金体系に対応しています」

つまり、Google広告やMeta広告のようにオンライン上でセルフサーブ的に少額から始められる仕組みではなく、IO(Insertion Order=広告掲載注文書)という契約形態を通じて出稿する点が特徴です。最低出稿金額や具体的なクリック単価は、2026年8月時点で公式サイト・公式ヘルプ上に一般公開された記載が確認できませんでした。二次情報で金額を挙げるものもありますが、本記事では確認できない数値は掲載せず、正確な費用は公式サイトの「お問い合わせ」から個別に確認することを推奨します。

リターゲティング広告の基礎知識

リターゲティングの仕組みとCookie・識別子

リターゲティング広告(媒体によっては「リマーケティング」とも呼ばれます)は、自社サイトを訪れたユーザーに対し、離脱後も別のサイトやアプリ上で広告を表示する手法の総称です。多くの場合、サイトに設置したタグがCookieや広告IDなどの識別子でユーザーを識別し、閲覧履歴に基づいた広告を表示します。Google広告ヘルプでも、通常のリマーケティングは「過去にサイトを訪れたユーザーを対象に、その際に閲覧したセクションに基づいてカスタマイズした広告を表示できる」仕組みと説明されており、動的リマーケティングのヘルプではさらに「そのユーザーが過去にサイトやアプリで閲覧した商品やサービスを、広告に含めることが可能」としています。Criteoの動的リターゲティングも、閲覧・購買データを識別子と紐づけて管理する点は共通しています。

なお、氏名やメールアドレスなど自社の顧客リストを直接広告媒体に連携する手法(Google広告の「カスタマーマッチ」など)は、閲覧履歴ベースのリターゲティングとは異なるアプローチです。カスタマーマッチの仕組みを解説した記事で詳しく説明しているので、組み合わせて検討する際の参考にしてください。

サードパーティCookie規制の現在地(2025〜2026年時点)

リターゲティング広告を検討するうえで気になるのが、サードパーティCookie規制の動向です。Googleは長年Chromeでのサポートを段階的に廃止する方針を示してきましたが、2025年4月22日付のGoogle Privacy Sandbox公式ブログで方針を転換し、「Chromeにおけるサードパーティ Cookieの選択肢をユーザーに提供する、現行のアプローチを維持することを決定した」と発表しました。新たな選択画面の追加も見送られています。

一方、Topics API・Protected Audience API・Attribution Reporting APIなど、Cookie不要の広告技術として開発されていたPrivacy Sandboxの一部技術については、2025年10月17日付のGoogle公式発表で段階的に廃止する方針が示されています。つまり「サードパーティCookie自体の廃止」は撤回されている一方、Privacy Sandbox技術の整理は続いており、識別子まわりの技術動向はまだ流動的というのが2026年8月時点の状況です。

今後も方針が変わる可能性はあるため、断定的な情報に頼らずCookieに依存しすぎない計測体制を並行して整えておくと安心です。サーバー側でコンバージョンデータを送信する仕組みはコンバージョンAPI(CAPI)を解説した記事で詳しく説明しています。

主要媒体のリターゲティングとの違い

Criteoと比較されることが多いのが、Google・Meta・LINEヤフーが自社プラットフォーム内で提供するリターゲティング機能です。各社の公式ヘルプで確認できる名称・仕組みを整理すると次のとおりです。

項目

Criteo

Google広告(動的リマーケティング)

Meta広告(カスタムオーディエンス/Advantage+)

LINEヤフー広告(リターゲティング配信

提供元

Criteo(独立系の広告プラットフォーム)

Google

Meta

LINEヤフー

主な識別・実装方法

Criteo OneTag+商品フィード

Googleタグ+Google Merchant Centerの商品フィード

Metaピクセル/コンバージョンAPI+商品カタログ

LINE Tag(ベースコード)

主な配信面

提携パブリッシャーの広告枠(オープンウェブ)

GDN(YouTube・Gmailなどと提携サイト・アプリ)

Facebook・Instagram・Messenger・Audience Network

Yahoo! JAPANの主要面・LINEヤフー提携面

出稿方式

IO(掲載注文書)方式が中心

セルフサーブ(Google広告)

セルフサーブ(Meta広告マネージャ)

セルフサーブ(LINEヤフー広告)

AIによる自動化

Criteo AI Engineによる入札・商品組み合わせの最適化

自動入札戦略などによる最適化

Advantage+によるオーディエンス・クリエイティブ・予算の自動化

機械学習による配信最適化

最も大きな違いは、Google・Meta・LINEヤフーが自社サービス(検索、Facebook・Instagram、Yahoo! JAPANなど)の中でリターゲティングを完結させるのに対し、Criteoは提携する多数のパブリッシャーの広告枠を横断して配信する点です。Meta広告の種類や仕組みを解説した記事のとおり、MetaビジネスヘルプセンターでもFacebook・Instagramの利用者データを土台にしたオーディエンス作成が案内されており、Criteoのように特定のSNS・検索サービスを持たない独立系ネットワークとは仕組みが異なります。両者を併用し、リーチの重複が少ない面を積み増す考え方もあります。

Criteoが向いているケース・向かないケース

Criteoの特性を踏まえた一般的な向き不向きは次のとおりです。具体的な数値基準はCriteo公式サイト上で明示されていないため、参考程度にとどめてください。

向いているケース

  • 取り扱う商品点数が多く、商品フィード(データフィード)を継続的に整備できるECサイトを運営している

  • Google広告・Meta広告のリターゲティングをすでに実施し、さらにリーチを広げる配信面を探している

  • 特定のプラットフォームに閉じず、オープンウェブ全体でのリターゲティングを検討したい

  • IO(掲載注文書)方式での契約や、担当者を通じた運用サポートに抵抗がない

向かないケース

  • コーポレートサイトやBtoBのリード獲得サイトなど、そもそも「商品」を軸にした商品フィードを作りにくい事業形態

  • サイトの訪問者数が少なく、リターゲティングの対象になる離脱ユーザー自体が少ない

  • まずは主要媒体のセルフサーブ運用だけで、リターゲティングを含む運用を完結・内製化したい

Criteo導入の流れ

Criteoは前述のとおりIO方式が中心のため、オンラインで即座にアカウントを開設して出稿する形ではなく、問い合わせを起点とした導入プロセスになります。Criteo公式サイトの案内をもとに整理すると、大まかな流れは次のとおりです。

  1. Criteo公式サイトの「お問い合わせ」またはデモリクエストフォームから相談する

  2. 担当者との商談を通じて提案を受け、IO(掲載注文書)などの契約条件を確認する

  3. 商品カタログ(プロダクトフィード)をCriteoにインポートする

  4. 自社サイトにCriteo OneTagが実装されていることを確認する

  5. 広告アドセットを構築し、配信を開始する

公式サイトのFAQでも「必要なのはわずか3つのステップだけです」として上記3〜5が挙げられています。実際の契約・商談プロセスは問い合わせ内容により異なるため、詳細は公式窓口に確認してください。

Criteoに関するよくある質問

Criteoとリターゲティング広告は同じものですか?

厳密には異なります。リターゲティング広告は離脱ユーザーに再度広告を表示する手法全般を指し、Google広告・Meta広告・LINEヤフー広告も独自に機能を提供しています。Criteoはその中でも商品フィードを使った動的リターゲティングを専門とする独立系プラットフォームの名称です。

Criteoの費用はいくらくらいですか?

公式FAQでは、料金体系はIO(掲載注文書)方式でCPC・CPMの両方に対応すると説明されていますが、最低出稿金額や具体的な単価は2026年8月時点で公開されていません。正確な費用は公式サイトの「お問い合わせ」から確認してください。

サードパーティCookieが使えなくなると、Criteoは使えなくなりますか?

2025年4月にGoogleがChromeでの取り扱い方針を転換し、現行の状態を維持すると発表しているため、2026年8月時点で「使えなくなる」とは言い切れません。ただし今後方針が変わる可能性もあるため、Cookieに依存しすぎない計測体制を並行して検討しておくと安心です。

CascadeでCriteoの広告を運用できますか?

いいえ、Cascadeは2026年8月時点でCriteoとの連携・出稿機能を提供していません。Cascadeが対応するのはGoogle広告・Meta広告・LINEヤフー広告など主要媒体の広告運用で、これらのリターゲティングを含めて一つの画面で一元管理し、AIで予算配分などを最適化できます。動的リターゲティングを検討する場合も、まずは主要媒体側の整備から見直す選択肢になります。

まとめ|Criteoは独立系の動的リターゲティング基盤

  • Criteoは、サイト訪問データと商品フィードを組み合わせた動的リターゲティング広告を得意とする、独立系のコマース・インテリジェンス・プラットフォーム

  • 現行のプロダクト体系は「Commerce Media Platform」を土台に、Commerce Growthなど目的別に分かれている

  • 費用はIO方式でCPC/CPMに対応するが、具体的な金額は非公開で、契約は問い合わせを起点に進む

  • Google・Meta・LINEヤフーが自社サービス内でリターゲティングを完結させるのに対し、Criteoは提携パブリッシャーを横断して配信する点が異なる

  • サードパーティCookieは2026年8月時点で使用継続の方針だが、今後の動向は注視が必要

Criteoは商品フィードを軸にした動的リターゲティングに強みを持つ一方、実際の契約や費用は問い合わせを通じて個別に確認する必要があるプラットフォームです。まずは自社で商品フィードを整備できるか、主要媒体のリターゲティングをどこまで活用できているかを整理したうえで、追加の配信面として検討するとよいでしょう。

なお、広告運用AIエージェントのCascadeは、Criteoとの連携・出稿機能こそ提供していませんが、Google広告・Meta広告・LINEヤフー広告など主要媒体のリターゲティングを含む広告運用を一つの画面で一元管理し、AIによる予算配分の最適化を行えます。Shopify・SHOPLINE・BASE・カラーミーショップといったECカートとの連携機能も備え、商品データ・売上データと広告の運用状況を横断的に把握したい場合の選択肢になります。

Criteo(クリテオ)とは、フランス発の企業が提供するコマース・インテリジェンス・プラットフォームで、サイト訪問データと商品フィードを組み合わせた動的リターゲティング広告を得意とすることで知られています。Criteo公式サイトでは自社を「パフォーマンスを可視化し、スケーラブルな成長を加速するコマース・インテリジェンス・プラットフォーム」と説明しており、Google広告やMeta広告のように特定のサービスを自社で保有するのではなく、提携パブリッシャーのネットワーク(オープンウェブ)全体に広告を配信する独立系のプラットフォームである点が特徴です。本記事では、Criteoの仕組みから費用の考え方、Google・Meta・LINEヤフーなど主要媒体のリターゲティングとの違いまで、公式情報をもとに整理します。

Criteoとは

Criteoは2005年にフランスで創設された企業で、現在はグローバルで3,500人以上の従業員を抱え、17,000社以上のクライアント企業に利用されているコマースメディア領域の大手プレイヤーです(Criteo公式サイトの会社概要ページより)。データプライバシーへの対応については、公式サイトのFAQで「2005年にフランスで創設して以来、Criteoは、一貫してGDPRをはじめとする各国の法的要件を遵守」してきたと説明されています。

広告主から見たCriteoの代表的な役割は、動的リターゲティング広告の配信です。ユーザーが自社ECサイトなどで閲覧・カート投入した商品の情報をもとに、パーソナライズされたバナー広告を作成し、Criteoが提携する多数のパブリッシャー(ニュースサイトやアプリなど)の広告枠に配信します。GoogleやMeta自身が保有する検索・SNSサービスの中で完結する「ウォールドガーデン」型のプラットフォームとは異なり、提携先の広告枠を横断して配信する独立系ネットワークである点が大きな違いで、Criteo公式サイトもこの特徴を「ウォールドガーデンを超えるクロスチャネルなリーチ」と表現しています。

Criteoの仕組み|サイト訪問データ×商品フィードで動的バナーを生成

Criteoの動的リターゲティング広告は、大きく分けて「サイト訪問データ」と「商品フィード(プロダクトフィード)」という2つの情報を組み合わせることで成立しています。仕組みを段階ごとに整理すると、次のようになります。

ステップ

内容

1. タグの実装

自社サイトに「Criteo OneTag」を実装し、商品ページの閲覧・カート投入・購入などのユーザー行動を収集する

2. 商品フィードの連携

商品名・価格・画像URL・在庫状況などをまとめた商品カタログ(プロダクトフィード)をCriteoに連携する

3. データの突き合わせ

収集したユーザー行動データと商品フィードを突き合わせ、そのユーザーが閲覧・関心を持った商品を特定する

4. 動的バナーの自動生成

ユーザーごとに適した商品の組み合わせをAIが判断し、パーソナライズされたバナー広告を自動生成する

5. 配信

生成した広告を、Criteoが提携するパブリッシャーの広告枠(オープンウェブ)に配信する

この一連の仕組みの土台になるのが商品フィードです。商品フィードに何を含めるべきかといった基本的な考え方は動的広告全般に共通するため、詳しくはデータフィード広告の仕組みを解説した記事も参考にしてください。なお、Criteo公式サイトのFAQでは「Criteoで収集されたデータはすべて集計処理され、特定の広告主のビジネスに紐づけることはありません」とも説明されており、行動データは集計・匿名化された形でオーディエンス構築に利用されます。

Criteoの現行プロダクト構成

Criteoは現在、「Commerce Media Platform」という基盤の上に、目的別の4つのプロダクトを展開しています。かつて使われていた「Criteo Dynamic Retargeting」という名称は、2026年8月時点のCriteo公式サイトの製品ページ群には見当たらないため、本記事では現行の製品名で解説します。

プロダクト名

位置づけ

Commerce Growth

新規獲得・顧客維持を目的にした広告主向けプラットフォーム。本記事で扱う動的リターゲティング広告はこのプロダクトが担う

Commerce Max

オープンインターネット上での配信に対応する、ブランド・広告主向けのDSP

Commerce Grid

メディア・小売事業者(パブリッシャー側)向けのサプライサイド・プラットフォーム(SSP)

Commerce Yield

パブリッシャー向けのマネタイゼーション(収益化)プラットフォーム

本記事で解説する動的リターゲティング広告は、このうちCommerce Growthが担うプロダクトです。Criteo公式サイトでは、Commerce Growthを「新規獲得と顧客維持を自動化する成長エンジン」と位置づけ、購入意欲の高いユーザーへのリーチをAIによる自動入札・予算配分・クリエイティブ最適化で支援するとしています。他の3プロダクトはリテールメディアやパブリッシャー向け収益化など目的が異なるため、本記事では扱いません。

Criteoの費用・課金方式

Criteoの費用体系について、Criteo公式サイトのFAQ(Commerce Growthページ)では次のように説明されています。

「パフォーマンス・ソリューションの料金体系は広告掲載オーダー(IO)方式で、CPC(クリック課金)とCPM(インプレッション課金)両方の料金体系に対応しています」

つまり、Google広告やMeta広告のようにオンライン上でセルフサーブ的に少額から始められる仕組みではなく、IO(Insertion Order=広告掲載注文書)という契約形態を通じて出稿する点が特徴です。最低出稿金額や具体的なクリック単価は、2026年8月時点で公式サイト・公式ヘルプ上に一般公開された記載が確認できませんでした。二次情報で金額を挙げるものもありますが、本記事では確認できない数値は掲載せず、正確な費用は公式サイトの「お問い合わせ」から個別に確認することを推奨します。

リターゲティング広告の基礎知識

リターゲティングの仕組みとCookie・識別子

リターゲティング広告(媒体によっては「リマーケティング」とも呼ばれます)は、自社サイトを訪れたユーザーに対し、離脱後も別のサイトやアプリ上で広告を表示する手法の総称です。多くの場合、サイトに設置したタグがCookieや広告IDなどの識別子でユーザーを識別し、閲覧履歴に基づいた広告を表示します。Google広告ヘルプでも、通常のリマーケティングは「過去にサイトを訪れたユーザーを対象に、その際に閲覧したセクションに基づいてカスタマイズした広告を表示できる」仕組みと説明されており、動的リマーケティングのヘルプではさらに「そのユーザーが過去にサイトやアプリで閲覧した商品やサービスを、広告に含めることが可能」としています。Criteoの動的リターゲティングも、閲覧・購買データを識別子と紐づけて管理する点は共通しています。

なお、氏名やメールアドレスなど自社の顧客リストを直接広告媒体に連携する手法(Google広告の「カスタマーマッチ」など)は、閲覧履歴ベースのリターゲティングとは異なるアプローチです。カスタマーマッチの仕組みを解説した記事で詳しく説明しているので、組み合わせて検討する際の参考にしてください。

サードパーティCookie規制の現在地(2025〜2026年時点)

リターゲティング広告を検討するうえで気になるのが、サードパーティCookie規制の動向です。Googleは長年Chromeでのサポートを段階的に廃止する方針を示してきましたが、2025年4月22日付のGoogle Privacy Sandbox公式ブログで方針を転換し、「Chromeにおけるサードパーティ Cookieの選択肢をユーザーに提供する、現行のアプローチを維持することを決定した」と発表しました。新たな選択画面の追加も見送られています。

一方、Topics API・Protected Audience API・Attribution Reporting APIなど、Cookie不要の広告技術として開発されていたPrivacy Sandboxの一部技術については、2025年10月17日付のGoogle公式発表で段階的に廃止する方針が示されています。つまり「サードパーティCookie自体の廃止」は撤回されている一方、Privacy Sandbox技術の整理は続いており、識別子まわりの技術動向はまだ流動的というのが2026年8月時点の状況です。

今後も方針が変わる可能性はあるため、断定的な情報に頼らずCookieに依存しすぎない計測体制を並行して整えておくと安心です。サーバー側でコンバージョンデータを送信する仕組みはコンバージョンAPI(CAPI)を解説した記事で詳しく説明しています。

主要媒体のリターゲティングとの違い

Criteoと比較されることが多いのが、Google・Meta・LINEヤフーが自社プラットフォーム内で提供するリターゲティング機能です。各社の公式ヘルプで確認できる名称・仕組みを整理すると次のとおりです。

項目

Criteo

Google広告(動的リマーケティング)

Meta広告(カスタムオーディエンス/Advantage+)

LINEヤフー広告(リターゲティング配信

提供元

Criteo(独立系の広告プラットフォーム)

Google

Meta

LINEヤフー

主な識別・実装方法

Criteo OneTag+商品フィード

Googleタグ+Google Merchant Centerの商品フィード

Metaピクセル/コンバージョンAPI+商品カタログ

LINE Tag(ベースコード)

主な配信面

提携パブリッシャーの広告枠(オープンウェブ)

GDN(YouTube・Gmailなどと提携サイト・アプリ)

Facebook・Instagram・Messenger・Audience Network

Yahoo! JAPANの主要面・LINEヤフー提携面

出稿方式

IO(掲載注文書)方式が中心

セルフサーブ(Google広告)

セルフサーブ(Meta広告マネージャ)

セルフサーブ(LINEヤフー広告)

AIによる自動化

Criteo AI Engineによる入札・商品組み合わせの最適化

自動入札戦略などによる最適化

Advantage+によるオーディエンス・クリエイティブ・予算の自動化

機械学習による配信最適化

最も大きな違いは、Google・Meta・LINEヤフーが自社サービス(検索、Facebook・Instagram、Yahoo! JAPANなど)の中でリターゲティングを完結させるのに対し、Criteoは提携する多数のパブリッシャーの広告枠を横断して配信する点です。Meta広告の種類や仕組みを解説した記事のとおり、MetaビジネスヘルプセンターでもFacebook・Instagramの利用者データを土台にしたオーディエンス作成が案内されており、Criteoのように特定のSNS・検索サービスを持たない独立系ネットワークとは仕組みが異なります。両者を併用し、リーチの重複が少ない面を積み増す考え方もあります。

Criteoが向いているケース・向かないケース

Criteoの特性を踏まえた一般的な向き不向きは次のとおりです。具体的な数値基準はCriteo公式サイト上で明示されていないため、参考程度にとどめてください。

向いているケース

  • 取り扱う商品点数が多く、商品フィード(データフィード)を継続的に整備できるECサイトを運営している

  • Google広告・Meta広告のリターゲティングをすでに実施し、さらにリーチを広げる配信面を探している

  • 特定のプラットフォームに閉じず、オープンウェブ全体でのリターゲティングを検討したい

  • IO(掲載注文書)方式での契約や、担当者を通じた運用サポートに抵抗がない

向かないケース

  • コーポレートサイトやBtoBのリード獲得サイトなど、そもそも「商品」を軸にした商品フィードを作りにくい事業形態

  • サイトの訪問者数が少なく、リターゲティングの対象になる離脱ユーザー自体が少ない

  • まずは主要媒体のセルフサーブ運用だけで、リターゲティングを含む運用を完結・内製化したい

Criteo導入の流れ

Criteoは前述のとおりIO方式が中心のため、オンラインで即座にアカウントを開設して出稿する形ではなく、問い合わせを起点とした導入プロセスになります。Criteo公式サイトの案内をもとに整理すると、大まかな流れは次のとおりです。

  1. Criteo公式サイトの「お問い合わせ」またはデモリクエストフォームから相談する

  2. 担当者との商談を通じて提案を受け、IO(掲載注文書)などの契約条件を確認する

  3. 商品カタログ(プロダクトフィード)をCriteoにインポートする

  4. 自社サイトにCriteo OneTagが実装されていることを確認する

  5. 広告アドセットを構築し、配信を開始する

公式サイトのFAQでも「必要なのはわずか3つのステップだけです」として上記3〜5が挙げられています。実際の契約・商談プロセスは問い合わせ内容により異なるため、詳細は公式窓口に確認してください。

Criteoに関するよくある質問

Criteoとリターゲティング広告は同じものですか?

厳密には異なります。リターゲティング広告は離脱ユーザーに再度広告を表示する手法全般を指し、Google広告・Meta広告・LINEヤフー広告も独自に機能を提供しています。Criteoはその中でも商品フィードを使った動的リターゲティングを専門とする独立系プラットフォームの名称です。

Criteoの費用はいくらくらいですか?

公式FAQでは、料金体系はIO(掲載注文書)方式でCPC・CPMの両方に対応すると説明されていますが、最低出稿金額や具体的な単価は2026年8月時点で公開されていません。正確な費用は公式サイトの「お問い合わせ」から確認してください。

サードパーティCookieが使えなくなると、Criteoは使えなくなりますか?

2025年4月にGoogleがChromeでの取り扱い方針を転換し、現行の状態を維持すると発表しているため、2026年8月時点で「使えなくなる」とは言い切れません。ただし今後方針が変わる可能性もあるため、Cookieに依存しすぎない計測体制を並行して検討しておくと安心です。

CascadeでCriteoの広告を運用できますか?

いいえ、Cascadeは2026年8月時点でCriteoとの連携・出稿機能を提供していません。Cascadeが対応するのはGoogle広告・Meta広告・LINEヤフー広告など主要媒体の広告運用で、これらのリターゲティングを含めて一つの画面で一元管理し、AIで予算配分などを最適化できます。動的リターゲティングを検討する場合も、まずは主要媒体側の整備から見直す選択肢になります。

まとめ|Criteoは独立系の動的リターゲティング基盤

  • Criteoは、サイト訪問データと商品フィードを組み合わせた動的リターゲティング広告を得意とする、独立系のコマース・インテリジェンス・プラットフォーム

  • 現行のプロダクト体系は「Commerce Media Platform」を土台に、Commerce Growthなど目的別に分かれている

  • 費用はIO方式でCPC/CPMに対応するが、具体的な金額は非公開で、契約は問い合わせを起点に進む

  • Google・Meta・LINEヤフーが自社サービス内でリターゲティングを完結させるのに対し、Criteoは提携パブリッシャーを横断して配信する点が異なる

  • サードパーティCookieは2026年8月時点で使用継続の方針だが、今後の動向は注視が必要

Criteoは商品フィードを軸にした動的リターゲティングに強みを持つ一方、実際の契約や費用は問い合わせを通じて個別に確認する必要があるプラットフォームです。まずは自社で商品フィードを整備できるか、主要媒体のリターゲティングをどこまで活用できているかを整理したうえで、追加の配信面として検討するとよいでしょう。

なお、広告運用AIエージェントのCascadeは、Criteoとの連携・出稿機能こそ提供していませんが、Google広告・Meta広告・LINEヤフー広告など主要媒体のリターゲティングを含む広告運用を一つの画面で一元管理し、AIによる予算配分の最適化を行えます。Shopify・SHOPLINE・BASE・カラーミーショップといったECカートとの連携機能も備え、商品データ・売上データと広告の運用状況を横断的に把握したい場合の選択肢になります。

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Cascade - Introduction Material
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